令和4年第7回定例会(9月)
本会議
(議案第70号 工事請負契約の締結)
吉田
資料4ページのガラス屋根の上の太陽光パネルということで御説明があったところですが、ほかの施設で温暖化の影響なのかどうか、ガラスが割れた建物があったケースを伺っていまして、それは恐らく室内と室外との温度差がかなりあったからかと思うのですが、こういうガラスの上に重い物を載せることによって、ガラスにひびが入ったり、太陽の熱が強過ぎて、今の温暖化の影響でひびが入ったりとか、そのような耐久性についてはどのように分析されているのでしょうか。
都市計画課長
ただいま分析というお話ですが、そのようなデータは持ち合わせておりませんが、設計の中で我々もその懸念を設計者に伝えまして、そういうことのないような仕様は注文しているところですので、大丈夫だろうと思っているところです。
一般質問
吉田
10番吉田 良です。ただいま議長から発言のお許しがありましたので、通告に従い一般質問を行います。
初めに、大項目1 街路樹の管理についてです。
街路樹は、道路法第2条第2項に道路の附属物として位置づけられており、第29条及び第30条は、道路の構造の基準を政令で定めることとしています。国土交通省が道路緑化の合理的な整備及び管理に資することを目的に定めた道路緑化技術基準は、道路緑化の推進により一定のストックが形成の一方、課題が生じたため、平成27年3月に改正されました。そこには、道路交通機能の確保を前提にしつつ、緑化に求められる機能を総合的に発揮させ、道路空間や地域の価値向上に資するよう、道路緑化に努めるという改正の方向性が示されています。
街路樹は、道路空間に景観上の美しさを形成するだけでなく、夏の日差しを遮り、大気を浄化し、交通安全機能を高めるなど、生活環境の向上に寄与しています。一方、時代の変化による市民ニーズの多様化や植栽後の年月の経過などの要因により、様々な問題が顕在化してきております。まずは、本市における市道街路樹の現状を確認したいと思います。
小項目1 市道街路樹の総本数と樹種の主な内訳、植栽の基準、成長等に伴う諸課題について、市長にお伺いいたします。
市長
本市における市道街路樹の総本数は6,149本あり、主な内訳は、ケヤキが1,429本、トウカエデが1,114本、カツラが447本などとなっております。
植栽の基準につきましては、名取市市道の構造の技術的基準を定める条例のほか、国が定める道路緑化技術基準を参考に道路緑化を行う路線ごとに計画し、整備を進めてまいりました。
植樹時は樹高2メートルから3メートル程度ですが、幹や枝葉の成長に伴い、車両や歩行者の通行の支障になることや、信号機や道路標識が見えにくくなる、ムクドリなどが集結することによる騒音等の課題があります。また、根が舗装等を持ち上げ歩行者等の通行に障害を及ぼす根上がりや、樹木の成長に伴う維持管理費の増加など、街路樹の維持管理には様々な課題があるものと捉えております。
吉田
基準があるということですが、その基準が定められた当時と比べて樹木が成長しているということで、現状で基準を外れてしまっているようなケースは、全体の中で大体どのぐらいあると見られているでしょうか。
土木課長
現在、根上がりに対する総件数は把握していないところですが、今、名取駅西線や大手町地区、愛島台地区などについては根上がりが起こっていると聞いているところです。
吉田
この街路樹の課題は大きく2つに分けられると思います。その1つは活力低下による倒伏等のおそれ、もう一つが大径木化による構造物等への影響だと思いますが、道路緑化技術基準は、平成27年の改定により、これらが確認あるいは想定された場合、危険回避のための除伐や未然防止のための更新を行う方策が追加されています。
老木化または適切な管理下での自然現象による活力低下は致し方ないことと思います。問題は、大径木化など、成長したことによる維持管理費の増加ではないかと思います。市内街路樹維持管理業務に係る年度ごとの費用を調べたところ、平成24年度が3,217万7,000円であったのに対し、年々これが増えておりまして、最新の令和3年度は5,300万9,000円でした。この10年間で約64%増加しています。現在同様の対応を続ければ今後も増加の一途をたどると予想されますが、今後の維持管理費の推移についてはどのように予想されているのかお伺いいたします。
土木課長
まだ具体な金額までは押さえていませんが、当然増加するものと捉えているところです。
吉田
その増加をどうしていくか、その推移を予想することは非常に大事だと思いますので、そのことについてはこの後取り上げたいと思います。
先ほど、根上がりについて言及された部分がありましたが、根上がりについては令和4年度の予算審議の中で、まだ方向性が見えていないという答弁がありました。現時点でもそのままであるのかどうか。それから、落ち葉についても少し取り上げたいと思います。これは剪定は行っているということですが、落ち葉に限定した清掃業務は道路上で行われていないのかどうか。この2点の現状について確認させていただきたいと思います。
土木課長
まず、令和4年度の予算審議の中で質問いただいていた根上がりの今後の検討方法については、現在も策定していないところです。
また、落ち葉に関する専門的な清掃を単体で発注していないのかということについては、発注していないところです。
吉田
分かりました。確認できたところで次に移りたいと思います。
まずは落ち葉の清掃についてです。
街路樹が置かれることによる利点がある一方、周辺住民から厄介に思われがちなのが落ち葉です。落ち葉が発生する季節になると、自宅の敷地内に毎日のようにごみ袋がいっぱいになるほどの落ち葉が入り込んでくるというケースもあると伺っています。市として、落ち葉に限定した清掃業務は行っていないということでしたが、これも予算上、非常に課題があるということで、現実的には難しいということは理解したいと思います。やはり町内会等の地域コミュニティーに協力していただき、市民協働で取り組むことを推進していく必要があると思われます。
道路などの維持管理を市民協働で行う本市の取組には、名取ゆき・かき・スコップ隊と名取くさ・かり・スッキリ隊があり、申請した団体に物品の提供を行っています。落ち葉清掃についても、これらと同様に、作業を効率よく進められる物品の提供を始めるべきと考えます。
そこで、小項目2 道路の落ち葉清掃を行う団体に落ち葉清掃物品を提供すべきと考えますが、市長の御見解をお伺いいたします。
土木課長
落ち葉については、市内各所で同時期に発生するため、一部、車道で車両の通行に支障が出るような場合に限り市の直営作業により対応しておりますが、大部分は地域住民の皆様の清掃に頼っているのが現状です。
今後も良好な道路空間の確保に努めてまいりますが、道路の清掃には地域の皆様の協力が不可欠であることから、名取くさ・かり・スッキリ隊のように、道路の維持管理に御協力いただける地域団体に対する清掃物品の提供について検討してまいります。
吉田
検討されるということですが、どういう物品を提供していくかということです。いろいろと調べたところ、集めた落ち葉を一気につかめるような手袋のような道具ですとか、あとは袋にレーキを使って集めやすくするように袋の口の部分を広げておくような物品などもあると思いますが、今後、どういう方向性で物品提供について検討されていくのか、考え方をお伺いしたいと思います。
土木課長
現段階においては、竹ぼうきや軍手、ちり取りの支給について考えているところです。
市長
制度を導入するに当たって、実際にそういう作業をされている方などにお話を伺いながら、できる限り有効な形で進めていきたいと思います。
吉田
竹ぼうきなどはもう既にどこの町内会でもあると思いますので、やはり落ち葉清掃にしっかり特化したものを市で調査していただきたいと思います。
それと、もう1点、今のところ、草刈りとか雪かきについて協力いただいた実態、実績が公開されていないと思います。やはり市民協働で行っていただく以上、これぐらい協力いただいて助かりましたというようなものを示していただいたほうがいいのかなと思いますので、この落ち葉清掃の今後の推進と併せて、そのあたりも検討していただきたいと思います。
それでは、次に移ります。
街路樹の根茎が路盤に侵入して縁石や舗装を持ち上げる根上がりについてです。
本市の街路樹の多くは、狭い植樹ます内に植栽されています。このような場合、生育基盤はその真下に限られ、歩道の下は根茎が伸長できない固い土壌となります。そのため、路盤の隙間に根茎が伸長し、歩道の縁石や舗装を持ち上げてしまいます。街路樹がある市道では、平板ブロックの押し上げ、アスファルト舗装のひび割れや隆起が確認できます。夜間は段差が見えづらくなるため、事故につながるおそれがあります。昼間でも、特に高齢の歩行者にとっては危険となっています。本市では、まだ根上がりに対して具体的な対策は定まっていないということですが、根上がりへの新しい対応策としてパワーミックス工法というものがあり、仙台市などで実際に施工されています。
そこで、小項目3 根上がりの発生が顕著な路線から、歩道下を生育基盤として利用するパワーミックス工法による改良工事を実施すべきと考えますが、市長の御見解をお伺いいたします。
市長
街路樹の根上がりによる歩道の舗装や縁石の隆起については、御要望いただいた箇所について現地調査を行い、市内の他の根上がり箇所と均衡を図りながら、通行に支障がないよう、舗装の打ち替えなどにより対応しているところです。
議員御提案のパワーミックス工法については、根上がりに対し大変効果的な方法ではありますが、各現場の特性もあることから、御提案いただいた工法の先進事例も確認しながら、各現場の状況に即した経済的かつ効果的な方法を選定し、対応してまいります。
吉田
それぞれの現場ごとの違いはもちろんありますので、それをこれから具体的に細かく調査しなければいけないというのは分かるのですが、やはり一番課題になるのは費用かと思います。それで仙台市の担当課に確認したところ、街路樹1本当たり大体200万円から250万円の経費がかかるというものです。残念ながら活用できる国の補助金は今のところないと伺っています。また、ただ単にこの工法で工事するだけでなく、もう既に根上がりが起きている場合、その根っこを切らなければいけないので、樹木医の方にも立ち会っていただいたり意見を言っていただく必要が生じるということです。
ただ、今後、新規に市道を設置するような場合、将来的なことも考えて最初の工事のときからパワーミックス工法を採用すべきではないかと思うのですが、そちらの考え方についてはいかがでしょうか。
土木課長
街路樹については、将来の維持管理も考えながら整備を進めていく必要があると思いますので、議員御提案の工法も含めて、どういった工法がいいのか、また樹種などもそうだと思いますが、そういったところについてはよく考えながら進めていかなければいけないと思います。
吉田
先ほどの答弁で、市長は決してパワーミックス工法で行わないと言っているわけではなく、どういう工法がふさわしいのかを検討されるということですが、この根上がりは止まらないのです。1回始まってしまうと、そのまま状態が悪くなっていく一方であると。そうしたときに、先延ばしすればするほどそれを正常化させるための費用はもっとかかってしまうということですので、なるべく早く取り組むことが必要かと思います。また、今いろいろな対策が考えられるということだったと思いますが、その措置の一つとして、除伐あるいは更新、木そのものを取り替えたり、あるいは倒して撤去したりというような考え方も含まれるのでしょうか。市長に伺います。
土木課長
根上がりが非常に進行してしまったものについては、その根っこを切りますと木が枯れるとか倒木につながるおそれがありますので、当然、伐木して更新ということも考えの中の一つにあると思います。
吉田
できるだけ生かしてあげたいなというのが心情としてあるのですが、仙台市にいろいろと情報をお聞きしたところ、広瀬通で既にパワーミックス工法による改良工事が行われているのですが、今年は18本の街路樹で予定されていて、大体10月末あたりからその工事が始まるということです。今、本市の担当課でこのパワーミックス工法を現場で確認されたことがあるかどうか分からないのですが、もし現場を確認したことがない場合、仙台市で来月ということで、すぐ近くなので、ぜひ行ってそこでいろいろと調査、視察されたらいいのではないかと思いますが、それについてはどのようにお考えでしょうか。
土木課長
議員から御提案いただいたとおり、仙台市に連絡を取って、見学をさせていただきたいと思います。
吉田
最後に少し指摘したいのですが、根上がりが起きている路線には、ほかにも不適切な状況に置かれている個体があります。これは植樹ますに樹木保護蓋、本市ではツリーサークルと呼んでいるようですが、こちらが設置されている場合、根本の幹が成長してそれ以上の太さになってしまうと、この保護蓋に締めつけられて変形している部分が見られます。これはやはり将来的に病気になったり倒木につながることも考えられますので、併せて対応していただくよう指摘させていただきたいと思います。
それでは、次に移ります。
長期的な管理計画の策定についてです。
建物は完成したときから老朽化が始まりますが、樹木は逆に成長していきます。10本20本程度ならまだしも、冒頭で答弁されたように6,000本を超えるような規模であるなら、いつまでどこまで成長していくのか、これを予想した上でなければ将来にわたる適切な管理は不可能であると思われます。
街路樹に関する管理計画の策定状況について調べたところ、平成30年3月に神奈川県川崎市、令和2年3月に兵庫県伊丹市、令和3年6月に仙台市、令和3年7月に神奈川県藤沢市、令和3年10月に東京都調布市で策定されていることが確認されました。未策定の自治体が大多数ですが、今後、こうした動きは全国的に広がるものと考えられます。
そこで、小項目4 将来にわたって街路樹の多様な機能を発揮させ、安全で快適な道路空間を維持するため、総合的な管理計画や指針を策定すべきと考えますが、市長の御見解をお伺いいたします。
市長
本市の街路樹の維持管理については、要望があれば強い切り詰め剪定を行うなど、地域の方々の意見を反映しながら維持管理を行っているところですが、地区や受託業者ごとに管理水準に違いが生じており、維持管理水準の統一化を図る必要があると捉えております。
本市としましては、より適切な街路樹の維持管理を行うために、全ての地区に一定水準のサービスレベルが確保されるよう、まずは街路樹の維持管理マニュアルの作成について検討してまいります。
吉田
地域からの要望でかなり強剪定されているところもあって、それは樹木にとっては生育というか健康状態にはよくないとも言われております。先ほど答弁にあったように、根っこを切ることによって倒木のおそれがあれば除伐するしかないということであれば、道路緑化技術基準の中で、道路の区域内で健全な樹形や良好な景観が維持できなくなると予想される場合には計画的かつ段階的な更新を行うことが望ましいとも書かれておりますので、この計画をしっかり立てた中で、その方針を一定に定めて、市民の方々にしっかり説明できるような状態にしていただきたいと思います。
ちなみに、今市長がおっしゃったような全体的なスケジュールのようなものは、いつ頃までに形にしたいとお考えでしょうか。
市長
できるだけ早くとは考えております。維持管理マニュアルということなので、街路樹の剪定方法、害虫の防除の方法、それらの頻度、回数などについて、いわゆる管理水準、それから技術的な基準のようなところをしっかりとまず定めていきたいと思います。
吉田
人工的な建物を使い続けられる年数はおよそ50年、長寿命化を施しても60年程度がやっとと言われていますが、樹木は100年、200年、それ以上にわたって生き続けることができます。街路樹に限らず、公園などの樹木も同じことだと思いますが、現在ある樹木を一本でも多く、子の代、孫の代にまで良好な状態のまま残したいと。そういう意識が官民ともに高まり、市を挙げて樹木を大切に育てる文化が定着することを願ってやみません。
次に、大項目2 校内合唱コンクールの上位大会について質問いたします。
明治5年に発布された学制により小学校で唱歌、中学校で奏楽が設けられたのが、日本の公的音楽教育の始まりでした。初めは西洋音楽の理論に基づいた作品を輸入し、徐々に日本人の音楽教育家が作曲した作品が用いられました。しかし、教育における合唱活動はほとんど進まず、本格的に行われるようになったのは戦後のことです。戦後しばらくは、検定教科書に掲載される歌唱作品の多くは、海外の民謡や古典派、ロマン派などの作品でした。昭和52年告示の第5次学習指導要領から、日本人作曲家によるオリジナルの作品が増えてきました。校内合唱コンクールが各学校で行われるようになったのは、この頃からだと思われます。児童生徒による合唱が専門家の演奏に比べて未熟なのは当たり前ですが、技術が優れた演奏とは違った魅力を感じます。音楽科の目標に加え、仲間を大事にする心、諦めない姿勢、他の演奏を尊重する態度などを育むための先生方の御努力が成果を上げているものと確信します。
この質問では、本市の各学校で行われている校内合唱コンクールをさらに発展させることを検討していきたいと思います。まずは現状について確認いたします。
小項目1 市内中学校及び義務教育学校後期課程における、学級単位で合唱の発表を行い、学級間で演奏を聴き合う教育活動について、現状と効果をどのように捉えているのか、教育長にお伺いいたします。
教育長
校内合唱コンクールは、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、規模を縮小したり、学年ごとの入替え制としたり、各学校が様々な工夫をしながら実施しております。なお、閖上小中学校につきましては、小中一貫校ですので、文化学習発表会の一つの種目として実施しております。
この校内合唱コンクールは、生徒が一つの目標に向かって協力し、合唱を仕上げるということに、大きな教育的効果があるものと認識しております。
吉田
少し細かいことですが、大体年間スケジュールが決まっていると思いますので、各学校における開催の時期について、そして、各学校ごとにどのような形で評価しているか、いわゆる賞というものを設けていると思うのですが、そういったものを把握されていればお示しいただきたいと思います。
学校教育課長
合唱コンクールが行われている時期についてお答えいたします。中学校4校のうち、7月に実施している学校が3校、それから11月に実施している学校が1校となっています。
なお、各校の順位をつけるような活動についてですが、どの学校も外部の音楽を専門とする方を審査員としてお招きし、順位をつけていると聞いております。
吉田
この合唱コンクールによる教育の効果は大変大きいと評価されていると、教育長からも御答弁がありましたが、ここで得た経験を生徒たちに対して教育的にどう展開していこうとしているのか、合唱コンクールが終わった後の指導をどのように位置づけているのかお伺いします。
教育長
合唱コンクールについて、集団で一つの目標に向かって取り組む中で、仲間意識を培ったり団結をしていくという過程をどの学校でも大切にしております。ですから、合唱コンクールが終わった後については、さらに別の目標に向かって学級が一丸となって取り組んでいくとか、そういう学級づくり、学級の集団づくりに大きな効果があるものと認識しております。
吉田
閖上小中学校の場合は合唱コンクールという形ではないということですが、一括して合唱をクラスごとにつくり上げていく、そういう作業といいますか過程のことを合唱コンクールと総称させていただきながら、進めていきたいと思います。
小項目2 校内合唱コンクールに対する保護者の評価をどのように捉えているのか、教育長にお伺いいたします。
教育長
保護者の方からは、感動したという声が各学校に寄せられていると聞いております。また、各クラスとも一生懸命さが伝わってきて本当にすばらしかった、保護者が会場で参観できてよかったという感想が寄せられているそうです。
一方で、マスクで表情が見られず残念だった、あるいは、保護者の入場が入替え制だった学校では、他の学年の発表も聴きたかったという声もあったと聞いております。
吉田
マスクについては着用する、しないはそれぞれ学校ごとの判断ということで、今後、これは新型コロナがどうなるかということもあり、まだ推移が分からない部分がありますが、おおむね保護者からは高い評価を受けていると捉えていいかと思います。
今、その評価という部分についてお伺いしましたが、もっとこうしてもらいたいという要望のようなものがもし届いていれば、お伺いしたいと思います。
教育長
先ほど申し上げましたほかの学年の合唱も聴きたいとかという声があったとは聞いておりますし、コロナ禍の中で残念ながら中止にした学校も一部ありました。それについては多くの苦情が寄せられたと聞いております。
吉田
保護者の気持ちは大変理解できるところがあると思います。学校も最善の対策として苦渋の判断であったと思いますが、今後も子供たちの立場を一番に考えて進めていただきたいと思います。
それでは、次に移ります。
校内合唱コンクールの上位大会について提案していきたいと思います。
校内合唱コンクールは、文字どおり校内での活動で完結しています。演奏する曲や指揮者、伴奏者を決定し、パートごとに音を覚え、全体のハーモニーをつくり、表現力を高め、そしてたった一度の舞台に臨む。この過程がクラスの団結力の強化をもたらせば、これは教育的に成功であったと言えると思います。
しかし、それで終わりにしてしまうのはあまりにもったいない。各学校で最も高い評価を得た学級を集め、上位大会が行われたら、どんなにすばらしいことかと思います。生徒たちは、上の上を目指し、練習にもさらに熱が入るはずです。音楽は競い合うものではないという考え方に私も賛成ではありますが、高い評価を受けることは自己肯定感の向上につながります。他校の演奏を聴き合うことで、学校間交流にもなります。第六次長期総合計画の目標の一つである文化・芸術活動の推進とも合致しますし、保護者も喜んでくれると思います。もちろん、教育委員会や各学校に負担をかけることを望むものではありません。民間で開催し、各学校が自主的に参加する形が理想と思います。参加・不参加は各学校の判断になりますが、参加したいという意思があっても、実現のためにはいろいろな課題があると思われます。
そこで、小項目3 市内合唱愛好団体が校内合唱コンクールの上位大会を開催する場合、各学校から代表となる学級を参加させるには、どのような課題があると考えられるか、教育長にお伺いいたします。
教育長
各学校では、生徒一人一人が協力して学級の共通の目標を達成する過程に大きな価値を見いだしております。校内合唱コンクールでは、学校外から音楽を専門としている方を審査員としてお招きし、順位をつけてはいるものの、上位大会への参加となると、本来の目的から外れてしまうことが懸念されます。
校内合唱コンクールにおいては、本来の目的である生徒が主体となり仲間と共に合唱を仕上げ、表現する達成感を味わわせることを大切にしたいと考えております。
吉田
教育の目標というのは非常に幅広く捉えていくべきものと思いますので、いろいろなことに効果があるのであれば、それを総合的に高めていくことが必要かなと思います。この1点に教育の目標を定めて、それ以外の効果があるとしてもそれは除外するという考え方は、私は取りたいとは思いません。
それで、上位大会とは少し違うのですが、県内でこういった事例があります。大崎市鹿島台地区では、年に1回開催される文化祭において、鹿島台中学校の校内合唱コンクールでグランプリを受賞した学級が演奏することになっているそうです。ちなみに、学年は不問であり、1年生のクラスが選ばれることもあるそうですが、土日の開催なので授業はありません。これは主催するのは民間の文化協会で、保護者にも好評であると伺っております。
教育長の先ほどの御答弁だと、こういう催しも批判的に見られてしまうのかなと感じられるのですが、こういう取組をどのように思われるか、率直な御感想をお聞きしたいと思います。
教育長
ただいま議員から御紹介があったような地域の合唱祭、文化・芸術的な催しに地元の中学生が参加するということは、それはそれで意義のあることだと思いますし、それを否定するものではありません。
ただ、先ほどの議員の御質問の中であった上位大会というと、もちろん、校内合唱コンクールをする時点で、最初から上位大会があるということを生徒に意識させた上で取り組むことになります。私は音楽の専門家ではありませんが、もちろん合唱コンクールですから合唱の完成度を求めるというのは一つの要素としては当然あると思いますし、どの学校でもどの学級でも、生徒が主体的に、いい合唱に仕上げようとは取り組んでいると思います。ただ、それが上位の大会を目指すということで、その上位大会に出ることを過大な目標にしてしまうと、学級でみんなで協力してつくり上げていくというような、校内合唱コンクールの本来の各学校で考えている狙いから、外れてしまうことも懸念されるという意味で、先ほど答弁申し上げたわけで、子供たちが地域のそういった合唱などの催しに出ることを否定しているものではありません。
吉田
上位大会という言葉が、もしかすると教育上、余計な弊害を生みかねないというような、教育長の長年の御経験からの考え方があるかもしれないので、そこは今回質問するに当たって上位大会という言葉を使いましたが、その位置づけというのは、こちらの鹿島台中学校の文化祭と全く趣旨が異なるものではないと、私はそう思っております。鹿島台中学校でも、校内合唱コンクールを行う段階で、グランプリの学級はたった1学級だけ、まちの文化祭に出ることが前提として初めから言われている、毎年それが行われているということですので、こうした取組もクラスをつくっていく、みんなで団結をしていくということに非常に効果があるのではないかと。そしてまちの文化そのものを高めていくことにも大いに貢献しているのではないかと捉えたところです。
民間が行うことですので、民間が学校に対して参加してくださいというのは、ほかにもいろいろなものがあると思います。部活動の大会はまさにそうだと思います。部活動もそれぞれ上を目指して活動している、ただ、それは授業と部活との違いであって、それが違うと言われればそのとおりなのかもしれませんが、民間が何か学校に対して子供たちの参加を呼びかける、そういう催しを行うことについて、これは規制がかかったりするものはあるのでしょうか。
教育長
ただいま議員からお話があったような範囲での民間の催し物であれば、参加するかどうかは各学校の判断になろうかと思います。
吉田
各学校の判断、そのとおりだと思います。もちろん学校のスケジュール、そして考え方、いろいろとありますので、民間がこういうことを実施しますと言っても、学校側がそれは参加できないということは十分にあり得ることなので、その部分についてはどうしようもないとは思います。ただ、法的にとか制度的にそれが禁止されているものではないので、民間がそのような市全体の文化について文化向上、文化振興を進めていきたいというような目的を持って催しを開催するとなったときに、教育委員会、教育長としては、そちらについては協力をしていきたいということなのか、それともちょっと待ってくれという立場なのか、そのお立場を確認したいと思います。
教育長
その民間が計画する催しというのが、いま一つはっきりしないところがあるのですが、議員御質問の大項目にある合唱コンクールの上位大会という観点で申し上げれば、先ほど申し上げましたとおり、校内の合唱コンクールは、例えば、ある学校の合唱コンクールの位置づけを少しお話しさせていただきますと、合唱活動の取組を通した人との関わりの中で、互いのよさや自分のよさに気づき、協力することの大切さや団結することで得ることのできる達成感を体感させる。互いの演奏表現を聴き合うことで、鑑賞の態度を養いながら、音楽を愛好する心情や豊かな感性の育成を図るということを目標に掲げております。
ただ、これが上位大会を目指すとなると、そういったことよりも違う要素が入ってくることになると思います。これは例えとして適切かどうかは分かりませんが、最近スポーツの世界では勝利至上主義の弊害ということがよく言われます。つまり上位大会に出ることだけを目標にすると、本当に学級の中でみんなで力を合わせて、歌が好きな子も嫌いな子もいます、歌うのが苦手な子もいます、そういった子も含めてみんなで一緒につくっていこうという取組が私は大事だと思いますので、最初から校内合唱コンクールの上に上位大会を設けることについては、いかがなものかなと思います。
ただ、文化・芸術を振興させるために民間の団体がいろいろと企画したイベントなどに、学校が可能であれば協力していくというのは、これは当然のことだろうと思っております。
吉田
私が今回この一般質問を組み立てるに当たって、上位大会という言葉をどうしても使わざるを得なかった。それは私の語彙力が不足していて、もう少し適切な言葉を使えばよかったのでしょうが、教育長がおっしゃることを私もよく理解したというか、そのとおりだと思います。音楽は、もちろん今おっしゃったように勝利至上主義、これは文化に限らずスポーツもそうですが、今そちらの方向ではなく、一人一人がきちんと尊重されて、そしてその過程の中で人間としてどう育っていくかということのほうが、より重視されてきている世の中だと思いますので、それが、こういうイベント、催しを行うことによって、誰か特定の人だけがそうなるということではなく、市全体がそういう方向に少しずつかさ上げされていくことが一番ふさわしいのかなと。そういうことでは、市内のいろいろな民間の各種団体が同じ意識で取り組んでいますので、その中の一つとして、こういう催しが今後行われるということは、進め方を十分に検討しながら、理想の形で行われるようにしていかなければいけないと感じさせられたところです。
それで、次に移らせていただきます。
この教育委員会の関わり方ということですが、教育委員会は各種団体等が行う事業のうち、一定の基準を満たすものについて名義後援を行っています。名義後援とは、事業等の趣旨に賛同し、経費の負担をせず、後援の名義を使用させることをいいます。団体の会員による発表会のような内容であれば名義後援が妥当と思われますが、公立学校の生徒の参加を求めるような事業である場合、これを共催という形で教育委員会が関わることが一つ考えられると私は思います。調べた範囲ですと、これまでに教育委員会が民間の事業に共催したという実績はないようですが、この機会に、これに限ったことではありませんが、共催というものを制度化されることを提案していきたいと思います。
小項目4 民間団体によって開催が計画された際、教育委員会として情報の収集と提供に努めるとともに、共催という形での関わり方を検討すべきと考えますが、教育長の御見解をお伺いいたします。
教育長
先ほども申し上げましたように、校内合唱コンクール本来の目的を大切にしたいと考えておりますので、現時点では、上位大会の共催については考えておりません。希望する学年・学級等が申込みをするような開催方法であれば、各学校への開催要項の周知等についての協力は可能であると考えております。
吉田
この上位大会というのがやはり少し引っかかるのです。これは言葉がよくなかったなと。もう少しそこは検討の余地があったなと改めて反省しますが、私も高校時代は合唱部に所属して、とにかく全国大会で上位に入ることを目指して必死に練習してきた経験を持っていますが、今、本当にそのとき楽しかったのかなと思うと、むしろ素人でもいいから何かみんなでつくり上げていくという活動のほうがやっていていいなと思います。だから、上を目指すというような感覚ではなく、みんなでいいものをつくっていくと捉えていただけると、そちらに私の本心があるのでありがたいのですが、今言っても遅いかもしれません。
実は、この質問を通告した時点では、まだその民間団体による開催の計画は白紙だったのですが、9月2日に名取市民合唱祭実行委員会の会議があり、令和5年の第4回名取市民合唱祭は市内の中学校、義務教育学校へ代表クラスの参加を呼びかけるというような方向性が決定したところだと伺っています。この名取市民合唱祭実行委員会について説明しますと、これは市制施行60周年を記念して合唱祭を開催するために結成された団体で、270人が参加した第1回の名取市民合唱祭には教育長にも御臨席いただいたと記憶しています。もちろんこれも、競い合うというよりはみんなで成果を発表し合うという趣旨で、楽しいお祭りにするというものでした。こちらは、第2回から名取こどもミュージカルなどと同じく、公益財団法人名取市文化振興財団の共催事業となっています。そして、令和5年の会場として名取市文化会館の大ホールを既に予約済みとも伺っています。
教育委員会からも、先ほど、いろいろと各学校との連絡などをしていくことについては反対するようなことではないということでしたが、共催というような形で、この名取市文化振興財団と共に教育委員会も、全くの白紙とは違うので、共催ということについて改めて検討されてはいかがかと思いますが、この話を踏まえての改めての教育長の御見解はいかがでしょうか。
教育長
吉田議員には、御多忙な中、市内の中学校の合唱コンクールの審査もしていただいたり、大変感謝しておりますし、私ごとですが、私の娘もかつて県内のある高校で合唱部に所属し、全国大会などにも行って、私も感動を覚えた経験があります。合唱のすばらしさについては、議員がお話しなさるとおりだと思います。
ただ、先ほどの繰り返しになりますが、校内の合唱コンクールで上位のクラスが最初から市全体の催しに参加するとなると、各学校で校内合唱コンクールの狙いなり目的なり取り組み方について十分に議論していただく必要があると思います。そういったことも考えると、やはり現時点で、教育委員会として共催という形でその事業に加わることについては難しいのかなと感じております。
吉田
本当でしたら、全ての学級の方々の演奏を、みんなに集まってもらって聴き合えるような、それも学校単位ではなくて市内全部の学校で、そして大人の方、保護者の方も、自分の学校だけでなくほかの学校もすごくいいなとか、そして、今自分の子供が通っていなくても、合唱を好きな方が、そういう中学校の子供たちの演奏を聴いてすばらしいなと思える機会を得るというのは、私も一人の合唱愛好者として、理想的というか、あったらいいなと思います。ただ、各学校の全てのクラスから参加となると大変な規模になってしまって1日では終わらないので、そのあたりに非常に苦しさを感じるのですが、申し上げたい趣旨というのは、あくまでも競争させて上を目指させるということではなくて、みんなでよさを共有するということですから、そこの部分だけは受け止めていただきたいと思います。
合唱は、性別も年齢も問わず、誰もがマイペースで楽しめる活動です。たくさんの友人をつくることができ、いろいろな国や地域の音楽に触れることができます。健康維持に効果があり、認知症予防にもなると言われています。演奏することで達成感、喜び、生きがいを感じ、聴き手に感動を与えることができます。社会教育の中でもここまで効果が多岐にわたるものはなかなか珍しいのではないかと思います。
今後、民間の組織での開催ということでいろいろと検討していく中で、どういう形になっていくか、民間の団体も最善を尽くして実施していくことになると思いますので、そのあたりでのいろいろな情報交換、情報交流については教育委員会にも進めていただけるようにお願いを申し上げたいと思います。
では、最後の大項目3 昭和三陸津波の標柱についてお伺いいたします。
昭和三陸津波の標柱は、昭和8年に発生した地震による津波が到達した場所4地点に寄附金によって設置された石碑で、今回指摘するのは、仙台東部道路西側の名取川右岸の堤防に現存する第4号についてです。この標柱はもともと垂直に立っていたものと思われますが、現在は南側に30度ほど傾いています。また、すぐ横に市が設置した案内板があります。まずはこれらについて事実確認をしたいと思います。
小項目1 案内板設置の経緯、案内板と標柱の管理の現状について、市長と教育長にお伺いいたします。
市長
昭和三陸津波の標柱に係る案内板は、昭和8年に発生した昭和三陸津波の到達地点を示す標柱を紹介し、津波到達の事実と教訓を伝えるため市が平成13年度に設置したもので、標柱と同様に河川堤防区域に設置していることから、国から河川占用許可を受けて設置しております。
案内板の管理の現状として、特に夏季においては雑草が繁茂している状況ですが、定期的な周辺の草刈りなどの維持管理は行っていないところです。
なお、標柱については、市登録文化財となっていることから、教育委員会が管理しております。
教育長
教育委員会で管理している標柱について答弁させていただきます。
この標柱は、昭和8年3月の三陸沖地震の津波が名取川を遡り到達した最終地点を現地に表示した自然災害の伝承碑の一つで、日和山にある同地震津波の記念碑とともに、平成26年10月に市の登録文化財になっているものです。
この標柱の管理については、年一、二回程度の不定期ではありますが、現地で状況確認を行っており、はっきりした時期は分かりませんが、昭和の頃から既に堤防の下方側へ傾いた状態であったことは承知しております。
吉田
登録文化財になる前までは、標柱そのものも教育委員会ではなく市の管理だったということでしょうか。市長と教育長にその部分を確認したいと思います。
防災安全課長
標柱については、昭和8年3月3日の昭和三陸沖地震の津波の最終到達地点ということで設置されているものです。当時4本の標柱を設置したそうですが、現存しているものは現在の第4号碑のみとなっています。当時、まだ本市はできておりませんので、閖上町が設置したということを以前の書類から確認しています。平成に入って津波ハザードマップなどを作成する段階で、地元の方々から意見、情報を聞いて作成していたところ、堤防にそういう標柱があることが分かって、津波の教訓を後世に伝えようということで、平成13年に案内板を設置したということです。平成13年当時は市で登録文化財には指定しておりませんでした。
文化・スポーツ課長
ただいまの防災安全課長の答弁にもあったとおり、こちらの津波の標柱については、平成26年登録文化財とするときの資料の研究などから、昭和8年の津波があった際に当時の閖上町が作ったという記録が残っています。その後の管理については、その後合併し、名取町になって名取市になったという経緯がありますが、具体的な管理などをどのようにしてきたかということについては不明です。
吉田
先ほど市長から占用許可を取ったという話があって、これは国の管理している堤防にあるということでいろいろと規制がかかるようですが、設置された当時は閖上町だったということで、そのときの国とのやり取りは多分もう残っていないのだと思いますが、これを占用許可を取った経緯というか、なぜこのときに占用許可を取らなければいけなかったのか、その辺、もし記録が残っていれば市長にお伺いしたいと思います。
また、その傾きについて、これも市長と教育長が把握されているのか、先ほど御答弁の中で一部言及されていましたが、いつ頃からどういう経緯で傾いているのかとか、原因とか、あるいは立て直しをしようとした市の考えがこれまであったのかどうか、教育長も多分含まれると思うので、市長と教育長にお伺いします。
市長
平成13年度に設置したのは案内板のほうであり、案内板を河川堤防区域に設置するということで占用許可を取ったということです。
これまで傾いた原因とか、それに対してどうしたということがないので、現状のとおりになっていると認識をしております。
文化・スポーツ課長
こちらは平成26年度に市登録文化財としております。その際調べたことによりますと、経緯としては、まず、平成13年度に当時の市の総務課が、説明板設置に伴って説明板部分の占用許可を取っております。その後、更新を経て、平成26年度の登録文化財登録に当たって、河川国道事務所との協議の際に、標柱部分についても追加で占用許可を取ってほしいという指導があったので、追加して標柱部分の幅になりますが、そちらの部分についても占用許可を取っています。
それから、傾きについてですが、いつの時代から傾いていたかについては不明な状況となっています。ただ、市の文化財担当OBなどにも聞き取り確認などをしたところ、昭和の時代にはもう傾いていたのではないかという記憶があるという程度のお話はありました。
吉田
石碑の占用許可も取ったということでしたが、そのときに傾いていることについて国から是正するようという指導というか、お話はなかったのでしょうか。
文化・スポーツ課長
傾きなどについて是正するなどといった具体的な指導はありませんでした。
吉田
それでは、次に移りたいと思います。
案内板が設置されたのは平成13年であるという御答弁でした。案内板には、標柱の東西南北4面に刻まれている文字のことなど、簡単な解説が書かれていますが、その後更新されていないため、平成26年に名取市登録文化財になったことや、平成28年に第3号が貞山運河で発見されたことなどが書かれていません。標柱が傾いていることも併せ、あまり丁寧に扱われていないような印象を受けるところです。
そこで、小項目2 標柱が傾いている状態を正常化し、名取市登録文化財であることを表示するなど案内板を更新すべきと考えますが、市長と教育長の御見解をお伺いいたします。
市長
この標柱は、過去の災害の歴史や防災への備えの重要性を今に伝える貴重な歴史的資源であると捉えております。標柱の傾きの正常化や案内板の更新などについて、教育委員会と相談してまいりたいと考えております。
教育長
昭和三陸津波の標柱は、ただいまの市長答弁にもありましたように、災害の歴史的な事実や教訓などを今に伝える、貴重な登録文化財の一つであります。
碑の傾きや案内板への対応などについて、市長部局とも連携し、名取川堤防ののり面部に所在していることから、河川管理者である国に相談してまいりたいと考えております。
吉田
このことを今回知る中でびっくりしたのが、案内板は市長部局の防災安全課、そして標柱そのものは教育委員会ということで、管理者が分かれているということです。この機会にこれを一括して教育委員会の管理下に置くほうが今後のためにはいいのではないかと思いますが、市長と教育長のお考えをお伺いいたします。
市長
本来であれば市登録文化財に指定したときに、教育委員会に移管すべきではなかったかと思っております。
教育長
防災的な意味から案内板については市長部局で設置した経緯があろうとは思いますが、仮に新たに作り直す、あるいは設置し直すという場合には、一体として教育委員会で管理することが妥当なのかなと感じます。
吉田
東日本大震災の津波による人的被害は、この標柱よりも内陸側では発生していないと伺っています。そういう意味でも、やはり昭和8年の昭和三陸大津波を受けて立てられた、その経緯、当時の方たちの警告を改めて私たちが受け止めるためには、やはりこの立てられ方を正常化していくことと、こういう文化財があって、そして残念ながら教訓が生かされなかったことがあるという歴史的な経緯も含めて、今後、次の災害に備えていくための一つの材料にしていくべきではないかと思います。今、適正な方向に向けての御答弁がありましたので、ぜひその方向で進めていただきたいと思います。
以上で一般質問を終わります。
本会議
(議案第73号 令和4年度名取市一般会計補正予算)
吉田
12、13ページ、22款1項6目臨時財政対策債の減額の理由について伺います。
財政課長
臨時財政対策債の減額理由ですが、当初予算で前年度比約50%減の7億円で措置しておりました。結果として、地方財政計画上の前年度比67.5%減が示されていたわけですが、それに近い前年度比71.5%減の3億9,844万9,000円となったものです。予算については10万円を切った形で補正後の金額ということで、計上しているものです。
吉田
当初のときに7億円というのは、そこで起債をした額だったのでしょうか。それが減額されるというのは、1回起債したものを市で取消しの手続を進めたということでしょうか。
財政課長
実際の借入れ、起債については年度の後半に行いますので、事前に借入れをしていたということではありません。
吉田
14、15ページ、2款1項6目企画費12節委託料ですが、これを企画費として地方創生事業で行うということで、商工費でないということは、どちらかというと定住促進などを目的として作るという考え方でよろしいでしょうか。
なとりの魅力創生課長
議員御指摘のとおりで、コンセプトとしては若い世代、子育て世代に響くような内容にしたいということと、住んでいる市民に本市に愛着を持っていただきたいという思い、それから市外の方に名取はこんなに魅力があっていいところだという、本市の魅力発信をしたいという内容になっています。
吉田
これは当初需用費で計上されたとき、3,000部予定されていたと伺っているのですが、3,000部をどこにどのように配置していくか。地元の方に見ていただいて愛着を持っていただくというなら、もちろん各公民館など置き場所は決まってくると思うのですが、市外の方をターゲットにするとき、どういう方に読んでもらうかによって置き場所は変わってくると思うのです。市外はどのようなところに置くのか。部数についても何割くらいをそちらに置くなど、そのあたりの考えがもし決まっていれば教えてください。
なとりの魅力創生課長
先ほども申し上げましたが、若い子育て世代の方々に手に取っていただくというのが最初のミッションかと思いますので、市の施設には当然置きますが、それ以外にそのような世代の方が集うところ、これから営業の範疇になるのかも分かりませんが、カフェや美容室など、若い世代が行くところで時間のあるときに手に取ってもらえるような場所を考えています。市外についても同じように、そのような方々が手に取ってもらえるような場所を今後考えていきたいと思っています。 また、部数については、場所の数や範囲とも絡んできますので、まだそこまでは検討していないところです。 もう一つ、移住・定住で我々の業務をお願いしておりますふるさと回帰支援センターにも、作った冊子を置いていただきたいと考えております。
吉田
16、17ページ、2款3項1目戸籍住民登録費11節役務費の公用自動車ラッピング料について、これも個人番号カードの関連の事務に含まれているのですが、内容について伺います。
市民課長
公用自動車ラッピング料は、13節使用料及び賃借料にあります公用自動車借上料と関連していて、出張申請用の自動車を借り上げる予定になっておりますが、かねて広報周知を図るということで、車にマイナンバーカードに関するイラストや宣伝、キャッチコピーのようなものをラッピングして使用したいということで、計上しているものです。
吉田
今、市役所に既にある公用車ではなく、新たに借り入れる公用車にラッピングをするということかと理解しました。マイナンバーカードについては、別な議員からも指摘がありましたが、何でここまで国が強引に、ポイントまでもらえるという進め方で、そこまでして今何%の方が申請しているのか分からないですが、ここまでしてもまだマイナンバーカードを作らない方は、もうどんなことをしても作らないのではないかと思うのです。このラッピングをすることはそれに何か効果があると考えているのでしょうか。
市民課長
今回車にラッピングをするということは、宣伝効果を高めるという意味合いを兼ねておりますが、車に工夫を凝らして、車を使って申請できるような形を考えているところです。 それから、地域を回って機動力を高めたいということもありますので、車で走ることである程度宣伝効果も含めて考えていきたいということで、今回計上しているものになります。
吉田
22、23ページ、6款3項2目水産業振興費のろ過海水供給事業の施設の修繕料ですが、この内容について伺います。
農林水産課長
平成29年7月から稼働しております海水供給施設の取水ポンプについて、2台ありますが、1台が令和4年7月30日に全く稼働しない状況になってしまったところから、修繕料を措置して更新ということでお願いするものです。
吉田
これは順調に稼働しているという答弁があってから1年もたたないと思います。それが全く動かなくなったというのはちょっと信じられないのですが、どのような要因なのか。そして、また同じようなことが起きないために、どういう対策を取るのか伺います。
農林水産課長
通常の川の真水ではなく塩水を取水しているという厳しい環境の中で、5年間稼働できたということになります。ポンプはポンプ本体、ベアリングがあって軸があってインペラがあって羽根車という形になるのですが、どこかにダメージがあるとそこで主軸にも影響することもありまして、これまでよくもったなということになります。今後は、過去においてサイクルスポーツセンターのところの取水口からポンプ、そして送水、そこの取水の距離間を縮めたということで、ポンプに負荷が少なくなりました。本来は取水口があってすぐポンプというのがベストのはずですが、それができかねますので位置を変えたというところもあって、以前よりは安定して動いていたのですが、今回はそのポンプが壊れてしまったというところです。 今後とも、2台ありますので混合運転などに努めながら、長寿命化といいますか、長く使えるように対処していきたいと思っております。
吉田
26、27ページ、10款5項4目図書館費13節使用料及び賃借料について、この図書館管理運営事業の名取駅前北棟駐車場使用料の内容について伺います。
生涯学習課長
名取駅前北棟駐車場使用料の内容は、イベント講師や図書館ボランティアが図書館で活動する際に、駐車場の無料時間90分を超えた分の使用料を負担するための費用で、こちらに不足が見込まれることから補正予算をお願いするものです。
吉田
不足というのは、当初予算には見当たらないのですが、当初どのくらい見込んでいて、今回それに対して時間数や件数がどのくらいを増額させるのか、根拠の部分をお聞きします。
生涯学習課長
当初予算では164件掛ける200円ということで3万3,000円ほど見込んでおりました。今回これまでの実績から平均しますと、1人当たり3時間程度駐車しておりまして、無料時間90分を差し引きますと90分過ぎるということになります。この分を金額にすると30分で100円加算されますので、1人当たり300円必要となります。一月当たりの利用者数を70人と見込みまして、300円掛ける70人で2万1,000円。これに令和4年9月から年度末までの7か月分を掛けまして、約15万円と積算をしたところです。
(議案第76号 令和4年度名取市休日夜間急患センター特別会計補正予算)
吉田
57、58ページ、4款1項1目雑入1節返還金について、このセンターの管理運営委託料というのが当初予算であるのですが、今回の返還金というのは当初の予算額のうちのどのくらいの割合に当たるのでしょうか。
休日夜間急患センター事務長
予算に対して返還金は約23%に当たります。
吉田
令和3年度の1年間の予想に比べて、利用者がそれだけ少なかったということによる返還金かと思うのですが、どのようにその要因を捉えているかについて伺います。
休日夜間急患センター事務長
受診者減のために従事者の超過勤務、待機時間等が減ったことと、医薬品等も購入が減りましたので、その2点が影響したものと捉えております。
総括質疑
吉田
10番吉田 良です。ただいま議長から発言のお許しがありましたので、名和会を代表し、総括質疑を行います。
令和3年度一般会計の決算額は、歳入が436億9,840万円で令和2年度に比べ17.12%の減、歳出が419億1,858万円で令和2年度に比べ15.70%の減となりました。実質収支は10億8,124万円の黒字となったものの、単年度収支は3億7,747万円の赤字であり、財政調整基金積立金の取崩し額を差し引いた実質単年度収支は7億6,878万円の赤字となりました。
新型コロナワクチン接種や各種給付金、支援金、協力金の業務など、前例の乏しい業務に対し、正確性や迅速性が求められる緊張感に置かれる中、市民の健康と暮らしを守るために身を粉にして働いてこられた職員の皆様に心から感謝を申し上げます。
今後も市財政を取り巻く環境は厳しい状況が続くものと見込まれます。効率的かつ効果的な行財政運営を推進するとともに、市勢発展と住民福祉の向上を実現するためには、現状の社会情勢や国際情勢を正確に捉え、将来を的確に予測し、必要な施策の推進と効果が限定的であった施策を見直す決断が求められていることは言うまでもありません。このことを踏まえ、令和3年度がどのような年であったのか、まずは振り返りたいと思います。
当初は、令和3年度内に本市の住民基本台帳登録人口が8万人に到達することが予想されていました。しかし、実際は到達せず、7万9,000人台で終始しております。名取市第六次長期総合計画地方創生総合戦略版によると、本市が人口減少に転じるのは策定から10年後の2028年と見込まれていますが、その時期が予想よりも早く訪れた可能性について検討する必要があるかと思います。何しろ、全国における令和3年度の出生数は81万1,000人と、辛うじて80万人を維持しましたが、前の年に比べ約3万人、率にして3.5%の減少であり、予測を大幅に上回る速さで少子化が進んでおります。
コネヒト株式会社が行った2021年家族に関する全国調査によると、コロナ禍で母体や子供への感染の不安や妊婦健診、出産の立会い、出産後の面会や里帰りができないことなどが産み控えの大きな原因であったとされています。また、経済的不安という要因があることも軽視することはできません。市税の歳入が令和2年度に比べて減少していることは、コロナ禍からのV字回復が起きていないことを如実に示しています。令和3年10月4日に就任した岸田文雄総理大臣は成長と分配の好循環や新しい資本主義を掲げていますが、具体的な道筋やビジョンは示されていないどころか、このところの物価上昇や急激な円安によって国民生活はますます苦しくなっています。令和3年度の数値に着目すると、企業物価指数は4月の公表から上昇を始め、年度末の3月速報値は令和2年度比9.5%の増と、その後の消費者物価の上昇を予想させる数値となりました。米ドル対円相場は110円台から122円台へと、1年間で12円も円安が進みました。
東京オリンピック・パラリンピックが1年延期されて開催されたのもこの年のことでした。「感動で、私たちは一つになる」を大会の理念に定め、世界で分断が進む中、共生社会への確かな一歩とする思いが込められた大会であるはずでした。ところが、コロナ禍により開催方法が縮小されたことで、盛り上がりに欠け、インバウンド拡大の経済効果はほとんどなく、性差別、過去のいじめ、人権侵害発言などの不祥事によって大会関係者の辞任が相次ぎ、後味の悪さが残りました。挙げ句の果てに、スポンサー契約をめぐる汚職に関する捜査、摘発が行われたことで、オリンピックの理念がないがしろにされ、一部の人たちの私利私欲のために利用されていたことが広く国民に知れ渡りました。ホストタウン事業の推進市として協力してきた本市としても、誠に遺憾であると言わざるを得ません。
令和3年度は、自然災害の発生件数やその規模も目をみはるものがありました。令和4年3月16日に発生した地震の影響により、市内複数の公共施設が大きな被害を受けました。全国的に集中豪雨や線状降水帯が多発し、特に令和3年7月1日から3日にかけての集中豪雨では、静岡県熱海市で土石流災害が発生、死者、行方不明者が28人、住宅の被害は128棟に上りました。事業者の利益優先、安全軽視の体質と行政の事なかれ主義が遠因とも言える惨事であり、処分や指導を行うことに消極的な行政の姿勢が全国的に改められる必要性を痛感させられました。
さらに、国際社会においては、ロシアによるウクライナ侵攻が令和4年2月24日に開始されました。原発への攻撃や核兵器の使用が現実となる脅威が一気に高まりました。多数の民間人が犠牲となっているほか、生産や物流への影響も甚大です。世界中でエネルギーをはじめ物価が高騰し、一部の国では食料危機も発生しています。
ざっと思いつくだけでもこれだけの大きな出来事があった令和3年度は、激動の時代への入り口と表現しても差し支えないのかもしれません。このような状況に冷静に向き合えば、今後も大規模自然災害、国家間の緊張関係、エネルギーや食料をはじめとする物価の上昇、急激な為替変動、人口減少と少子高齢化、格差の拡大などが続いていくと予測されます。どれも容易に出口を見いだせる問題ではありませんが、危機の時代だからこそ、原点に返る必要があると言えるのではないでしょうか。その原点とは、国民主権、法の支配、人権保障、権力分立といった近代国家の政治原理をかたくなに守り抜いていくことにほかなりません。安倍氏一強の長期政権が続いたこともあり、本来は国是たるべきこうした原理原則が後退したかに見受けられます。統治機関をムラ社会化し、権力を固定化する収奪的政治が国家の衰退を招くことは、ダロン・アセモグルとジェイムズ・A・ロビンソンの名著「国家はなぜ衰退するのか」を読めば容易に理解できるはずです。日本国が近代国家の回復を図ることは口で言うほど簡単ではありません。前近代的でムラ社会的な縁故主義、人の支配、弱肉強食、権力集中といった考え方が日本国中隅々まで深く根を張った状況にあります。今ほど、地方政治が日本社会を衰退、没落から救う道を示し、行政に対して厳格な監視機能を果たす行動を求められる時代は過去になかったのではないでしょうか。こうしたことから、これまで以上に高い緊張感と使命感を持って決算の審査に臨まなければならないと考える次第であります。
それでは、事前に通告した質疑事項を読み上げます。
大項目1 一般会計歳入歳出について。
中項目1 歳入について。
小項目1 市税における不納欠損は、審査意見書では件数の減少が示されているのに対し、金額では増加している。1件当たりの金額が増加しているなど何らかの傾向が見られるのか。
中項目2 総務費について。
小項目1 シティプロモーション動画制作の効果測定のためのアンケート調査の方法と結果について伺う。
中項目3 民生費について。
小項目1 名取市要保護児童対策地域協議会により開催された児童虐待防止に係る研修会の内容について伺う。また、研修による成果を児童虐待防止の施策にどのように反映させたのか。
小項目2 子ども家庭総合支援拠点の具体的な業務内容について伺う。また、事業を開始したことによる効果をどのように捉えているのか。
中項目4 衛生費について。
小項目1 なとり環境フェスタを開催したことによる効果について伺う。また、その場で表明されたゼロカーボンシティ宣言について、温室効果ガスの排出削減には市民及び事業者の協力が必要とのことだが、市民及び事業者の受け止め方をどう捉えているのか。
中項目5 農林水産業費について。
小項目1 仙台せりの新規就農、新規生産の実績について伺う。また、仙台せりの振興による経済効果をどのように捉えているのか。
中項目6 商工費について。
小項目1 サイクルスポーツセンターにおける合宿や研修、自転車レースや駅伝大会等のイベント誘致について、指定管理者とどのように連携しながら取り組んできたのか。また、利用者視点のサービス改善として具体的に実施された内容を伺う。
中項目7 土木費について。
小項目1 河川現況測量調査業務の令和3年度の進捗と、把握できた課題について伺う。
小項目2 名取駅東地区にぎわい再生計画策定業務において、名取駅東地区の土地利用などの現況把握やアンケート調査などを行ったことにより、住民や事業者ニーズはどのようなものであると把握したのか。また、計画策定の方向性にどのように反映したのか。
中項目8 消防費について。
小項目1 操法指導会が2年連続で実施できなかったが、支障をどう捉えているのか。また、操法指導会の在り方について検討はなかったのか。
中項目9 教育費について。
小項目1 子どもの心のケアハウス運営事業が目的とする児童生徒の自立や学校復帰について、成果をどのように捉えているのか。また、支援対象者へケアハウスの利用を促す取組はどのようなものが行われたのか。
小項目2 学校給食における残食の内容及び量について、傾向をどのように分析しているのか。また、残食を減らすための取組の内容について伺う。
以上、合計12項目について市長にお伺いいたします。
市長
10番吉田 良議員の総括質疑に答弁いたします。
初めに、歳入中、市税における不納欠損についてお尋ねをいただきました。
令和3年度での市税全体の不納欠損につきましては、前年度比で件数は203件の減、金額で227万7,131円の増となりました。件数が減少し、金額が増加している要因としては、1件当たりの金額が高額となった案件があったことによるものです。
高額となった案件の主な理由としては、滞納者が死亡し、法定相続人が全員相続放棄したことによるものと、生活困窮により執行停止をしていたものが期間満了したことによるものです。
次に、シティプロモーション動画制作についてお尋ねをいただきました。
シティプロモーションの動画におけるアンケート調査については、東京池袋にある宮城ふるさとプラザの来場者を対象に、動画をユーチューブで配信する前と後において、それぞれ200名を対象に本市について見聞きしたことがあるかという内容で9月と翌年3月にアンケート調査を行い、9月は91名、翌年3月は85名から回答を得ています。
結果は、「ある」と回答した率は、配信前と後においてともに40%台とほぼ変わらない結果でしたが、配信後のアンケートでは、水が綺麗、水産加工品、都会、お米が美味しいといった市が持つ魅力素材の回答も増え、新たに本市に興味を持たれる方がおられるものと捉えております。
次に、民生費中、児童虐待防止に係る研修会についてお尋ねをいただきました。
令和3年11月10日に「児童虐待が子どもに与える影響を考える〜地域で子育て」と題した研修会を開催し、民生委員、保育所・学校関係者など、総勢107名に御参加いただきました。内容は、児童虐待予防の必要性から、地域での見守りや、日頃から子供たちと関わる大人がどう対応すべきかというより実践的な内容でした。
研修による成果としては、いち早く現場で児童虐待の疑いに気づけるようになったことで、学校等から相談を受ける件数が増加しました。周知や見守り等の必要性を鑑み、保育所等や学校への巡回訪問を行い、さらなる強化を図りました。
次に、子ども家庭総合支援拠点についてお尋ねをいただきました。
本市では、令和3年10月1日から子ども家庭総合支援拠点を設置して、要支援・要保護児童等への支援・相談等の対応、児童相談所や子育て世代包括支援センターなど関係機関との連絡調整の業務を行っております。
また、庁内関係部署と子ども家庭総合支援拠点事業連絡会議で情報共有を行っており、関係部署それぞれが抱えている課題をスムーズに協議することができるようになりました。
その他、家庭児童相談システムの導入により、経過記録の作成・検索等にかかる時間が短縮できたこと、また、相談室の環境整備により相談体制が充実したことなど、相談件数が年々増加する中で、業務の効率化が図れたものと捉えております。
次に、衛生費中、なとり環境フェスタについてお尋ねをいただきました。
令和3年に開催いたしましたなとり環境フェスタには、540名の方に御来場いただきました。
さかなクンの魚や水環境をテーマにした基調講演や、環境活動の展示等により、市民の方々へ日本や世界の環境の現状を伝えることができ、当日実施したアンケートでも、地球温暖化、川や海の水質、生物の生態系に関心があるとの回答が多かったことから、環境保全の推進に一定の効果があったものと捉えております。
また、ゼロカーボンシティの宣言についての市民及び事業者の受け止め方は、今後の市の取組に対するお問合せや、再エネに関する情報提供などがあり、温室効果ガス排出削減への関心が高まりつつあると捉えております。
次に、農林水産業費中、仙台せりの新規就農等についてお尋ねいただきました。
令和3年度において、仙台せりの新規就農に向けた新規生産者指導研修事業により、個人1名に対し、セリ生産における年間作業の研修機会を設け、次年度からの新規就農につなげました。
また、新規生産者支援事業補助金を活用し、令和2年度に施設整備した農業法人1社と、令和3年度に施設整備した農業者1名が、令和3年度より新規生産を開始しました。
生産者の減少等がある中、仙台せりの振興により、本市のブランドである仙台せりの生産量確保と安定的な出荷維持を図ることで、販売総額は増加し、農業者と地域に一定の経済効果があったものと捉えております。
次に、商工費中、サイクルスポーツセンターについてお尋ねをいただきました。
令和3年度は、サイクルスポーツセンターを会場に、宮城県高校総合体育大会の自転車競技や宮城県女子駅伝大会のほか、県外の高等学校による合宿利用もあったところです。
イベント開催に向けた相談を受けた際には、市が施設の情報を大会関係者に提供し、大会が円滑に行われるよう指定管理者と施設運営の対応などについて協議しながら取り組みました。
また、利用者の意見を踏まえ、温泉利用者に対するアメニティーやお土産品の充実、案内看板を増設するなど、サービス改善に努めたところです。
次に、土木費中、河川現況測量調査業務についてお尋ねをいただきました。
令和3年度に実施いたしました河川現況調査業務において、市が管理する13河川、1万6,770メートルについて、測量、堤防や護岸の点検、河川の支障木や堆積土砂の状況調査等を実施いたしました。
対策が必要とされた河川は、高舘地区の針山川、大沢川、棟沢川、愛島地区の桑唐沢川及び南沢川の合計5河川で、土砂しゅんせつの延長は3,005メートル、しゅんせつ土量は8,004立方メートルとなりました。
これらについて必要な予算を確保し、できるだけ早期にしゅんせつ等を実施して、流下能力の向上を図ることが課題であると考えております。
次に、名取駅東地区にぎわい再生計画策定業務についてお尋ねをいただきました。
令和3年度の名取駅東地区にぎわい再生計画策定業務におけるアンケート調査は、市民3,000人、事業者261件を対象に行ったもので、市民1,205人、事業者88件から回答をいただきました。この中で、魅力を高めるために必要な施設として、飲食店や店舗、無料駐車場が必要であるなどの御意見をいただいたところであります。
こうした意見を踏まえ、令和4年度に、地元町内会をはじめ、名取市商工会、名取まちづくり株式会社などの参加による住民ワークショップを開催し、実際にまちを歩いて課題等を整理するとともに、市内の学生さんから若い世代の意見を聴取するなどの取組を行うことといたしました。
次に、消防費中、操法指導会についてお尋ねをいただきました。
名取市消防操法指導会につきましては、新型コロナ感染症の流行により令和2年度、3年度と消防団員への感染拡大を鑑み中止としましたが、分団ごとに各種災害に備えた実働的な訓練を実施したことで、大きな支障はなかったものと捉えております。
また、操法指導会の在り方につきましては、令和3年度に消防団員へアンケート調査を実施しています。
次に、教育費中、子どもの心のケアハウス運営事業についてお尋ねをいただきました。
令和3年度の子どもの心のケアハウスの通所者は、小学生が6名、中学生が12名でした。
成果としては、決して学校復帰だけがゴールではありませんが、一人一人に応じた活動や個別支援を通して、最終的には学校・別室教室への登校や、卒業後になりますが、高校への通学ができるようになった児童生徒がおりました。
また、ほかにも、何事にも意欲がなく、周りと全く関わりを持てなかった児童生徒が、通所により少しずつ目的を見つけ、周りと関わりを持ちながら明るく生活できるようになったケースもありました。
ケアハウスの利用を促す取組としては、年度初めに全児童生徒にパンフレットを配付しております。また、教育相談の際に学校が必要と判断した場合には、状況に応じて通所や見学などを勧めております。
次に、教育費中、学校給食における残食の内容等についてお尋ねをいただきました。
学校給食における残食について、学校給食センターでは、主菜、副菜、汁物、御飯、パンの5つの区分で残食量を測定しております。中でも、海藻等を使用した汁物やサラダ類・煮物類の副菜が多い傾向にあり、最も残食が多い区分は汁物で、残食量全体の約半分を占めております。
各学校では、全体指導計画に基づき、栄養のバランスを考えて食べることの大切さについて食育指導を行っております。
残食を減らすための取組としては、配膳量の調整や給食委員を中心としたポスターや新聞等での広報活動等といった取組を行っております。また、学校給食センターでは、施設見学に来た児童に残食の説明を行っております。
以上、10番吉田 良議員の総括質疑への答弁とさせていただきます。
財務常任委員会
(議案第64号 令和3年度名取市歳入歳出決算の認定)
吉田
7、8ページの1款1項1目個人分でお伺いします。ふるさと寄附金の制度によって本市に入ってくる部分もあるのですが、本市から出ていった分というのは把握されておりますでしょうか。
税務課長
本市から出ていったといいますか、ふるさと納税をすることによって本市の税収が減る部分があります。こちらの金額が、通常の寄附もありますのでふるさと納税が全てではありませんが、それを含めまして1億1,801万円ほど税収から減収しています。
吉田
前年度までの分が把握できていないのですが、増加してきているかとか、そのあたりで、税務課で何か捉えている傾向があればお伺いしたいと思います。
税務課長
寄附金そのものでいいますと、令和2年度は7,243万1,000円が寄附の額からの控除額です。この約7,200万円に対し令和3年度は1億108万1,000円ほどの寄附金控除ですので、寄附金そのものは増えていると捉えております。
吉田
7、8ページの1款2項1目固定資産税でお伺いします。令和3年度の新築の家屋について、木造分と非木造分の棟数をお伺いいたします。
税務課長
新築の家屋ですが、木造が304棟、非木造が86棟です。
吉田
令和2年度の数と同じなのですが、それは令和3年度の数で間違いないですか。
税務課長
先ほど一旦、木造が304棟、非木造が86棟と答弁申し上げたのですが、これが令和2年度の数字ではないかということで、私も少し勘違いしましたが、こちらは令和2年度の数とは違っております。令和2年度は548棟と答弁申し上げておりまして、あくまで令和3年度の課税棟数は木造が304棟、非木造が86棟です。恐らく新年度の予算のときにお話しした内容がこちらだったのかなと思いますが、新築棟数としては木造が304棟、非木造が86棟、合計390棟という内容です。
吉田
そうすると、税務の概要の数字は1年ずれて表示されていると捉えればいいのかなと思います。それで、新築の部分が390棟ということでしたが、その同じ期間内の課税の対象にならなかった棟数をお伺いいたします。
税務課長
滅失の棟数ということでお答えします。滅失した家屋については、木造が189棟、非木造が25棟、合計214棟です。
吉田
9、10ページ、1款3項1目環境性能割ですが、こちらの令和3年度の台数をお伺いいたします。
税務課長
環境性能割の台数ですが、課税台数が361台です。
吉田
性能によっていろいろと優遇される部分があるようですが、その区分ごとの台数をもし捉えておられればお伺いしたいと思います。
税務課長
申し訳ありません。区分ごとの台数は捉えておりません。
吉田
11、12ページ、1款6項1目入湯税、こちらは全部で5施設ということで、名取市サイクルスポーツセンターのほかに、ホテルルートイン名取とホテルルートイン名取岩沼インター、それからスーパーホテル美田園・仙台エアポートとスーパーホテル仙台空港インターということだと思います。以前、宿泊分の入湯税の徴収の件数をどうやってカウントするかということを質疑した際に、大浴場を誰がどのぐらい利用したかというのはカウントできないと思ったところ、そこにセンサーをつけていてドアの開閉の回数でカウントしているという答弁があったと記憶していますが、サイクルスポーツセンター以外の4施設は、今でもそのような形で全て同様のカウントの仕方をされているのですか。
税務課長
サイクルスポーツセンター以外の4施設については、全て宿泊施設になっていますので、宿泊されたお客様が入浴するということで、事業者のほうで入浴のカウントというよりは、宿泊して入浴されるということで市には申告納付していただいているという形です。
吉田
結局、宿泊者というのはそれぞれ客室があるわけで、客室には天然温泉は引かれていないはずです。天然温泉に入るか入らないかはあくまでもそれぞれの宿泊者の任意であって、入る人の数をしっかり捉えておかなければ、税の負担という意味では不公平が生じてしまうのではないかと思います。各施設に対して、どうやって正確な数を捉えるように市のほうで取組を促しているのか。4施設ありますので、それぞれ同じような対応をしなければおかしいと思いますが、そのあたりの取組の内容についてお伺いいたします。
税務課長
市としては、入湯税の課税について、それぞれの事業者に制度の説明はしてきています。その中で、温泉入浴する方に対して、お一人150円という税額をお願いしております。その内容で市に申告納付をしていただいているものと捉えております。
吉田
改めてですが、宿泊1人当たり150円の入湯税は、全宿泊者の数掛ける1泊当たり150円というように全ての施設が納付しているということでよろしいですか。
税務課長
そういったことではなく、宿泊された方のうち入浴された方について、納付をいただいているものと理解しております。
吉田
その入浴をした方の数を、ではどうやって各施設で把握しているのかと。私も、各地のホテルに宿泊した際には、入浴しますとわざわざ言ったりしないで入れるのです。それはもう自由に入れる。1回入ってもいいし、夜入って次の日の朝起きて朝風呂でもいいですし、2回入っても恐らく宿泊者は150円ということになると思うのですが、そのあたりのカウントの仕方が施設ごとにばらばらになっているのではないかと。例えば、全宿泊者数のうち何割ぐらいの人が入っているときちんと捉えていて、そういう形で全ての施設に公平に負担をお願いするということだったら分かるのですが、施設ごとにそちらでカウントしてくださいと言って、それをそのまま受け止めて、その数が正しいかどうかの検証もされないというのは、これはやはり不公平感といいますか、税を徴収する側としていかがなものかと思うのですが、そのあたり、施設に対して公平性を保つためにどう取り組んでいるのかということをお聞きしたいのです。何かあればでいいのですが、ないということなのでしょうか。
税務課長
繰り返しになりますが、市としては、宿泊施設に対して、入浴された方に対して150円の税金をお願いしてくださいということでお話ししております。そこの部分が宿泊施設間でどこまで統一されているかというのは現時点でなかなか申し上げられないのですが、今後の話になりますが、その辺は再度、この入湯税の趣旨とその納入について周知を図っていきたいと考えております。
吉田
19、20ページ、13款1項1目民生費負担金の1節老人福祉費負担金、これは前年度収入未済となっていた金額がそのまま今回不納欠損ということで、13件分ということでしたが、不納欠損として処理した理由についてお伺いをいたします。
健康福祉部長
こちらについては、養護老人ホームに措置入所させた方の滞納分ということで、自己負担分が滞納になったわけですが、令和4年3月31日に5年が経過したことから不納欠損処分をしたということで、このような処理になっております。
吉田
19、20ページ、先ほどの13款1項1目民生費負担金の1節老人福祉費負担金の不納欠損ですが、その5年経過というのは、いわゆる消滅時効ということだと思いますが、お一人で13件、13か月ということで、支払いの義務が生じた時点なのか何なのか分からないのですが、2か年にわたっていると思います。2か年にわたっているのが何で今回一度に全て債務が消滅しているのか、その理由をお伺いします。
健康福祉部長
平成27年度と平成28年度の未納分ということで、平成28年度分の未納分に合わせて、今回不納欠損処理をしたということです。令和2年度から、本人に納めてくださいというお願いなどもしながら取り組んできましたが、生活が苦しいということもあって、平成28年度の分に合わせて今回2か年分を一括処理したという経過です。
吉田
23、24ページ、14款2項1目総務手数料3節条例手数料で、戸籍謄本・抄本、住民票の写し、印鑑登録証明書等の交付とありますが、内訳をお伺いいたします。
市民課長
まず、令和3年度の分ですが、戸籍の件数が1万264件、それから除籍・改製原が5,325件、戸籍手数料の合計がここで1万5,589件になります。
次に、条例手数料ですが、住民票が4万2,628件、印鑑登録が2,745件、印鑑証明が2万1,411件、諸証明が989件、個人番号カードの再交付が20件ということで、条例手数料の合計が6万7,793件です。 金額ですが、戸籍手数料の合計が854万8,700円、条例手数料の合計が2,034万9,550円です。
吉田
件数のほうでもう1点お聞きしたいのですが、コンビニの交付率が、令和2年度で5.85%ということだったと思います。さらにその後も増えているのかなと思いますが、コンビニで交付された割合を、令和3年度の実績としてお伺いいたします。
市民課長
令和3年度のコンビニ交付の件数と割合ですが、これはコンビニ交付をしている住民票の写し、戸籍、それから戸籍の附票、印鑑登録証明書の数で割り出したものになりますが、年間で9,439件、割合が12.9%になります。なお、窓口とか公民館交付も合わせた合計が7万3,132件ですので、そのうちのコンビニ交付が9,439件、12.9%ということになります。
吉田
29、30ページ、15款2項2目民生費国庫補助金で、5節、6節、7節がいわゆる給付金の事業ということですが、全部同じなので、3つのうち7節住民税非課税世帯等臨時特別給付金給付事業費で伺いたいと思います。実際に住民の方に給付された額は、ここに示されている金額ですと10万円が4,494世帯ということであれば4億4,900万円となるはずです。ただ、実際に国から交付されている額は、それに給付事業のいろいろな事務に係る金額ということでそれより多くなっているわけですが、この差額の部分の算定はどういう形で行われたのですか。
社会福祉課長
実績額から除いて不用になった額は返還金として国に返還することになっており、令和4年6月の歳出の補正で1億370万2,000円を予算措置させていただいております。実際の給付と、それから事務的な人の委託とか、そういうものを含めて4億7,400万円ほどになっており、残り、交付額との差額1億300万円ほどについては、国に令和4年度の歳出で返すという形です。
吉田
そうすると、ここに上がってきている金額は実際に給付された額と、事務にかかったいろいろな金額と、そして返還された金額と、この3つを合わせればこの額になるということと理解しました。
それで、事務に係る金額はそれなりに必要になってくることは理解できるのですが、どこに委託をするかということに関して、この給付金の事業で国から何か基準みたいなものがあったのではないかという話を聞いたことがあるのですが、この委託先を本市が独自に、完全に国の影響力なしに決めた上で、国にこの金額の補助をお願いするということでよろしいですか。
社会福祉課長
国から何か縛りがあるとか、そういうことはありませんので、市が判断をして委託先を選定したということです。
吉田
27、28ページ、15款1項2目衛生費国庫負担金の2節一般予防費です。こちらが新型コロナワクチンの接種費用ということですが、31、32ページの15款2項3目衛生費国庫補助金の4節一般予防費もワクチン接種体制に係る費用等ということで、2つに分かれていて、合計すると大体7億9,000万円ぐらいです。これは等がついていますが、実際のワクチンにかかった部分だけだとどのぐらいの費用になるのでしょうか。ワクチン以外の部分を引いて、ワクチンのみでお示しいただきたいと思います。
新型コロナウイルスワクチン接種対策室長
まず、27、28ページの国庫負担金の一般予防費については、こちらに掲載している4億3,706万4,360円が全てワクチンに係る分ということになります。そして、もう一つ、31、32ページの国庫補助金のほうになりますが、こちらの一般予防費のうち、まず現年分として3億4,052万6,000円、それから繰越し分として801万4,000円、こちらがワクチンに関係する分になります。
吉田
31、32ページのほうは繰越し分があるのですね。ワクチン接種の新型コロナウイルス感染症対策事業として7億9,000万円ほど全体でかかっているということであって、今おっしゃった繰越しというのは、例えば、今回の事業は1回目から3回目までの接種を受けた方が対象になっていると思いますが、まだ打っていない方が今後1回目を打ちたいとなったときのその方の接種分の費用は、ここで繰越しの中で扱われるのか、どうやって財源を確保されるのかを伺いたいと思います。これは国が全額補助するということが決まっていますので、その部分がもし今後発生した際にどう扱われるのかをお伺いいたします。
新型コロナウイルスワクチン接種対策室長
ワクチン接種事業については、令和3年度から令和4年度に向けてずっと継続して行っているものです。1回目、2回目を今から打つ方たちも当然出てくるわけですが、それが何らかの事情で打てなかった方、もしくは打てる年齢になって打てる方等いろいろと出てきますので、そういった方たちの接種費用については、令和4年度中であれば令和4年度の予算で執行していくことになります。
吉田
41、42ページ、16款2項6目消防費県補助金の1節消防費、こちらは説明の資料の中で、利府町で行われた東京オリンピックのサッカーの試合に関する特別警戒配備ということでしたが、この配備の内容といいますか、どのぐらいの人や機材の分に係る費用なのかをお伺いいたします。
消防本部総務課長
令和3年7月に利府町宮城スタジアムで開催された東京オリンピックのサッカーに関しては、有観客で実施したことから、多数の傷病者が発生する場合を想定し、1時間内に利府町の宮城スタジアムに行くことができる消防本部が指定されました。それで、本市消防本部の救急車の予備車を別に考えて、その部分の非番員等の職員などの人件費、それと併せて、それに対応できる救急車の消耗品に係る金額を勘案して県にお願いしたところです。
吉田
これは市から県に対して要求した全額が措置されたということでよろしいですか。
消防本部総務課長
委員お見込みのとおりです。
吉田
47、48ページ、17款1項9目市営住宅建設基金収入です。この市営住宅建設基金については、定期預金、地方金融機構債、国債、都市再生債と、定期預金のほかに3つの債券ということですが、これらの利息が令和3年度どうだったのかお伺いいたします。
会計管理者
債券運用に係る利息ですが、令和3年度においては、全部の合計で145万2,730円でした。
吉田
利率を聞きたいのですが、こうして見ると、ほかの定期預金だけで運用している基金に比べて、かなり利息として返ってくるものが大きいというように見えますが、令和3年度、なぜ地方金融機構債ではなくて都市再生債として1億円を積み立てたのか、そのあたりはどういう考えがあったかということ、また、これらについてはあまり大きなリスクがあるわけではないので、もう少し額を増やしてもいいのではないかと思いますが、そのあたりの検討がどうだったのかをお伺いいたします。
会計管理者
令和3年度で購入した都市再生債については、令和3年度の資金運用会議の中で購入する債券について検討し、本市の第六次長期総合計画で、各分野の施策を統合的に推進していくことでSDGsの達成に寄与していくという考え方も挙げておりまして、公金の保全に最大限留意しつつSDGsの達成に貢献する事業を資金面からサポートするという考えもあって、令和3年度においては都市再生債券を購入したところです。
また、購入金額については、各基金の収支、支出の予定等を考慮しながら毎年検討しているところです。
財務常任委員会第三分科会
(議案第64号 令和3年度名取市歳入歳出決算の認定)
吉田
市政の成果141ページの事務局費、教育委員会学校事務の1 報酬のいじめ防止対策調査委員会委員報酬についてお聞きします。令和3年度の学校におけるいじめとして報告された件数、そして重大な事案に類するケースはどのぐらいあったのか、具体的な中身についてお伺いいたします。
学校教育課指導主事
令和3年度のいじめ認知件数は、小学校が126件、中学校が19件、計145件で、重大事案はありませんでした。
吉田
先生方の御努力でいじめがあった場合はできるだけ早い段階で対応していくという方向で進めていると思いますが、今の件数の中で、年度内に解決せずに、次年度まで引継ぎされた事案は何件でしょうか。
学校教育課指導主事
令和3年度で解消した件数については、小学校が81件でパーセントにすると64.3%、中学校が10件、52.7%でした。いじめと認知した場合は、指導後、最低3か月は見守りを継続しています。休み時間やふだんの学校生活の様子などを細かく観察しながら、本人及び保護者と連絡を取り合い、その上で十分な改善が見られた場合に解消としていますので、例えば年度末近くにいじめが認知された場合はまだ解消に至っていない件数にカウントされます。
吉田
市政の成果141ページの事務局費全体でお伺いします。学校の教育課程の中で教科指導に限定してですが、外部講師を招いて授業でお話をしてもらうなどのケースは令和3年度はどのぐらいあったのでしょうか。
学校教育課長
教科指導の外部講師については、コロナ禍以前は例えば総合的な学習の時間などでお願いする機会が多くありましたが、最近はなかなかお願いできない状況にあると聞いており、実際具体的にどのような機会を設けたのか把握しておりません。
吉田
外部講師は非常に子供たちのことを考えて協力しているのだと思うのですが、これはつい最近クローズアップされている問題ですが、他の自治体で、旧統一教会の信者が保護者などのつながりで外部講師として学校の授業に携わり、教団の教えのようなものを子供たちに教えていた事例があったと報道されています。本市ではないとは思うのですが、そういったことはやはり確認が必要だと思います。少なくとも、どの学校でどのぐらいの外部講師をお願いしているか、数をつかんでおくべきではないかと思いますので、お考えを伺います。
学校教育課長
委員御指摘のとおり、外部講師の人選については、各校で教科等の狙いに応じて十分考慮していると思います。教育委員会においても、どのような外部講師を頼んでいるか、今後把握に努めていきたいと考えております。
吉田
市政の成果141ページの事務局費、教育委員会学校事務で、2 報償費の生徒指導問題対策委員会委員謝礼の5万5,000円の算定根拠についてお伺いします。
学校教育課長補佐
令和3年度は5月28日と11月19日の2回開催しました。謝礼については、1人5,000円で、1回目は5人分の2万5,000円、2回目は6人分で3万円お支払いしています。
吉田
1人5,000円の謝礼ということですが、生徒指導問題対策委員会ではどのような内容の議論がなされたのか。特に生徒指導の分野で、現在、小学校、中学校でそれぞれどのような課題があると捉えているのか、お伺いしたいと思います。
学校教育課指導主事
生徒指導問題対策委員会では、具体的な内容として、本市の喫緊の課題である不登校、いじめに関し、生徒指導上の諸問題に有効に対処するために、24名の委員によって協議を行っています。令和3年度はコロナのために2回しか開催できませんでしたが、1回目が不登校、2回目がいじめについて話し合いました。本来は4回開催し、1回目と2回目は委員の方々、3回目と4回目は拡大委員として各学校の生徒指導の先生方をお呼びして話合いを行っております。
吉田
市政の成果142ページの事務局費、確かな学力向上推進事業の1 使用料及び賃借料で伺います。事前説明資料で、確かな学力向上推進事業用コンピュータ借上料の減額については、ゆりが丘小学校のタブレットのリース終了によるということでしたが、今まで児童が使っていたタブレットはどのような扱いになるのでしょうか。
学校教育課長補佐
確かな学力向上推進事業でリースで導入したタブレットに限定しますと、契約上、リース終了後は無償譲渡となっていますので、学校内で有効に活用しているところです。
吉田
確かな学力向上推進事業で借り上げたほかに、GIGAスクール構想で導入された端末もあり、令和3年度リース終了となって、端末が1人当たり2台確保できている状態かと思います。今まで使っていた端末は、リース終了で無償譲渡とはいえ、やはりOS等が古くなっていくわけで、新しい端末を使用したほうが授業の効果が上がると思いますが、児童の端末のデータの移行等については何か指導を行ってきたのでしょうか。
学校教育課長補佐
タブレット端末内の児童生徒のデータに関しては、例えば小学校6年生、中学校3年生が卒業してデータが必要なくなった場合は、学校現場で教員がデータ消去等を行います。また、ほかの学校に転用する場合などは、学校教育課で設定変更など対応しているところです。
リースアップしたタブレットについては、児童生徒用は令和2年度にGIGAスクール構想の補助事業で1人1台配備しましたので、主に教員用のタブレットに転用しています。
吉田
市政の成果144ページ、生涯学習推進費の生涯学習推進事業、2 学習機会の拡充の(4)市民大学講座委託料です。尚絅学院大学に委託して4回講座を行ったということですが、具体的な内容についてお伺いいたします。
生涯学習課生涯学習・青少年係長
令和3年度の市民大学講座については、1回目は講師として尚絅学院大学の総合人間科学系の健康栄養部門の准教授から「一人ひとりに合わせた体重管理について考える」をテーマに、2回目は教育部門の准教授から「社会的養護における“養育のいとなみ”の意味を考える」、3回目は社会部門の特任教授から「東日本大震災からの復興を考える」、最後の4回目は教育部門の教授及び講師の方から「発達障害を有する子どもの支援」をテーマに開催しました。
吉田
どの講座もとても興味深くて聞いてみたいと思いますが、講座の内容については市で決めるのか、それとも委託先の尚絅学院大学で検討するのか、その中にターゲットとなる方たちのニーズをどのように反映させているのかを含めてお伺いします。
生涯学習課生涯学習・青少年係長
内容、テーマについては、委託として尚絅学院大学で考えていただいています。また、その検討に当たっては、毎回受講者にアンケートを行っており、その結果に基づいたジャンル、傾向等を加味したテーマ設定となっています。
吉田
市政の成果145ページ、特別支援教育推進費の特別支援教育推進事業の3 特別支援教育就学奨励費、市政の成果148ページ、教育振興費(小学校)の小学校教育振興事業の2 就学援助、就学援助費など、内訳の表にオンライン学習通信費が計上されている項目が複数あります。計算すると1件当たり6,000円や7,000円、あとは割り切れなかったり、計算方法が分からないのですが、オンライン学習通信費の1人当たりの支援費用はどのように規定されているのですか。
学校教育課学務係長
まず、特別支援教育就学奨励費のオンライン学習通信費については、持ち帰り授業等を開始した月から月額500円を支給しています。就学援助費については月額1,000円となっております。
吉田
月額としているのは、通信会社との契約でそのように設定されているのかと思います。自宅でもインターネットなどにつながる環境を全ての子供に対して整備するという趣旨だと思うのですが、自宅の通信環境を使って学習できているかどうか、教育現場として把握しているのでしょうか。
学校教育課指導主事
家庭での通信環境については、最初に接続する際などは、やはりつながらないなどの現象が起きましたが、いろいろと対応したところ、つなぐことができて、令和3年度は全てのモデル校において自宅へ持ち帰っての学習が実施できたと聞いております。
吉田
市政の成果147ページ、学校管理費(小学校)では小学校運営事務、市政の成果151ページ、学校管理費(中学校)では中学校運営事務の生徒健康診断医師等報酬でお聞きします。先ほど説明があったように不登校児童生徒がかなりの人数に上っており、学校に来られない場合、学校では健康診断を受けられないので、家庭のかかりつけ医などで受けると思うのですが、令和3年度中に健康診断を受けられなかった児童生徒数を捉えていればお伺いしたいと思います。
学校教育課保健給食係長
健康診断を受けられなかった人数については捉えておりません。
吉田
捉えていないということは、教育委員会では、全員が全ての科目の診断を受けているとみなしているのでしょうか。
学校教育課長
不登校の児童生徒にできる限り個別に対応して、受けられる時間あるいは校医の医療機関での受診などを行っていますが、全ての児童生徒が全ての科目を受けているとは言えないと思います。また、その実数については把握していないのが現状です。
吉田
確かに全てを捉えるのは難しいことは分かりますが、例えば歯科健診などは診断を受けて早い段階で処置することで重症化を防ぎます。子供の体ですから、これから長い年月を生きていく子供が健康診断を受けなかったために将来にわたってハンデを負うようなことになってはいけないと思います。医師と連携をうまく図ることで、どの児童生徒がどの科目を受けていないのか把握が可能ではないかと思うのですが、そういった点についての問題意識は今までなかったのですか。
学校教育課長
教育委員会としては全数を把握していませんが、もちろん学校では一人一人どの科目を受けていないか把握しており、受診の勧告など当該児童生徒ができる限り早く診てもらえるように対応しております。
吉田
市政の成果159ページ、社会教育総務費で成人式開催事業について伺います。新型コロナの影響で令和3年1月開催の令和2年度分が参加人数がかなり減り、令和4年1月に行われた令和3年度の分では少し回復した状況です。インターネットでの中継等を行い、会場に来られない方などに配慮したことは評価したいと思うのですが、実際にインターネットを使って参加した方がどのぐらいいたのか把握する方法はないのでしょうか。感想を寄せてもらったなどの例があればお聞きしたいと思います。
生涯学習課生涯学習・青少年係長
今回、ライブ配信を2回実施しましたが、視聴した方からの声、意見といったものは現在までありません。あくまでも当日式典会場に来ていただくのが前提で、遠方の首都圏等で過ごしている方や当日都合により来られない方、また保護者への補助的な施策として実施しているものです。
吉田
市政の成果159ページ、社会教育総務費の青少年健全育成事業、3 青少年相談・街頭巡回指導事業の(3)青少年相談事業で相談件数が大きく増えていますが、メール相談を開始した影響と事前説明資料でありました。メールによる相談は、普通のメールを使っているのか、それともメールフォームとして形式があってそこに入力する形か、詳細についてお伺いします。
生涯学習課生涯学習・青少年係長
令和3年度の相談件数11件のうち、メール相談が5件となっています。
メール相談についてはみやぎ電子申請サービスを利用しており、利用に当たっては、みやぎ電子申請サービスにアクセスし、フォームに沿って入力して登録をしていただきます。登録後に生涯学習課にメールが通知され、相談内容に基づいて相談員に相談して回答を寄せていただき、その回答文を生涯学習課で入力して相談者に対してメールを送信しております。
吉田
みやぎ電子申請サービスは本市でも様々な分野で活用が進んでいるようです。それも一つのやり方ですが、例えば、以前に一般質問で指摘があったように、例えばLINEのように普及が進んでいるアプリケーションを利用した相談なども、別の課で通報システムが始まっているので技術的に可能かと思いますが、そのような検討は令和3年度では行わなかったのでしょうか。
生涯学習課生涯学習・青少年係長
LINEを利用した相談についても検討してきました。その中で、相談員が対応するに当たり、市でタブレット等を購入し相談員へ貸与することを想定した際、例えば個人情報の取扱いに関して、相談員の家族などがそのタブレットに触れてしまうおそれといったセキュリティー上のリスク等を考慮して、導入までには至っていない状況です。
吉田
市政の成果162ページ、図書館費、事項別明細書では279ページ、280ページ、14款1項1目予備費で充当された図書館費の需用費の内容についてお伺いいたします。
図書館長
令和3年3月16日の地震でカフェの厨房機器が壊れ、その修理代として充当されたものです。
吉田
カフェの分であれば、カフェを運営する指定管理者が本来負担するべきではないかと単純に思うのですが、カフェを設置した際に市で購入したものの修理なのでしょうか。
図書館長
厨房の備品も含めてカフェの設備、備品類は市で用意し、それを貸与という形で使っていただいております。
吉田
市政の成果171ページの学校給食費です。総括質疑で残食についてお伺いしましたが、学年ごとの残食の量、率などを捉えていればお伺いしたいと思います。
学校給食センター所長
令和3年度の残食量については年間12万1,625キロです。残食については学年ごとの数値は取っておらず、学校ごとに集計していまして、重量ベースの残食率として小学校で大体16%、中学校では19.8%、平均で17.2%です。
吉田
学年ごとには把握していないという説明ですが、成長に従って消費量が増えて、小学校1年生と6年生では食べる量が違うわけです。全体的に言えるかどうか分かりませんが、小学校1年生でかなり残食が多い傾向にあると保護者から聞いたことがありまして、今の数値からは確認できないのですが、学年ごとの消費量を常に検討して、食べ残しがないように調整は行わないのですか。
学校給食センター所長
学年ごとの残食について数値として把握していないので、具体的な対策に関しては難しいのですが、学校給食センターの見学を行って小学校の子供たちに自分の食べている給食がどのように作られているのか見てもらったり、給食センターの栄養教諭が各学校に出向いて食育の授業を行うなど、残食を減らすための取組を行っているところです。
吉田
市政の成果172ページ、市民体育館費の市民体育館の利用状況で、施設別利用者数と一般公開種別利用者の表でトレーニング室の利用者数が示されていますが、男女別に人数を捉えていたらお伺いしたいと思います。
文化・スポーツ課スポーツ振興係長
男女別には捉えておりません。
吉田
市政の成果19ページ、社会福祉総務費、社会福祉総務事務の2 法外援護費です。令和3年度も1件当たり500円ですが、令和3年度で1件当たりの金額について検討等を行っていれば、その内容をお伺いします。
社会福祉課福祉総務係長
令和3年度では検討しておりません。
吉田
市政の成果の21ページ、社会福祉総務費の避難行動要支援者対策事業です。令和2年度では市と協定を締結した団体数は78団体で、率にすると52%ということですが、令和3年度の団体数と全体に占める割合をお聞きします。
社会福祉課福祉総務係長
令和3年度に協定を結んだ町内会は9団体、地域包括支援センターが4団体でした。令和3年度までに締結した町内会は102となり、全町内会の68.5%となっております。
吉田
最初の9団体というのがよく分からなかったのですが、それは町内会とは違うのですね。
要支援者として登録している人数はどのぐらいでしょうか。
社会福祉課福祉総務係長
令和3年度の対象者数は1,942名となり、そのうち避難支援関係者へ名簿情報を提供することに同意した人数は706名で、割合は36.4%となっております。
吉田
市政の成果21ページ、社会福祉総務費の福祉灯油購入助成事業と住民税非課税世帯等臨時特別給付金給付事業については、対象世帯数が4,494世帯と一致しています。住民税非課税世帯等臨時特別給付金給付事業にシステム構築等の委託料が計上されており、両方の事業に使えるものとしてシステムを構築したと思うのですが、今回構築したシステムは、今後国から同様の給付や助成などがあったときにも使えるのでしょうか。
社会福祉課長補佐
福祉灯油購入助成事業、それから住民税非課税世帯等臨時特別給付金給付事業はどちらも非課税世帯もしくは家計急変世帯が対象ですので、給付した世帯数も同じ4,494世帯となります。
それで、対象者を把握する上で委託料を措置してシステムを構築したわけですが、これはあくまでも令和3年度非課税世帯を抽出するためのシステムで、現在、令和4年度でもこの給付事業を行っていますが、対象が令和4年度の非課税世帯となりますので、また改めてシステム構築に係る委託料が発生しております。
吉田
住民登録のシステムの全体像は私は見たことがないので分からないのですが、その中から対象者を抽出する作業について、現在のシステムでは対応できないのでしょうか。ここに委託料を、お金をかけたわけです。しかも、今の御説明だと令和3年度分だけであって、同じ要件であったとしても、納税額などが変わって、抽出に際して別にシステム構築が必要になるのは、非常に使い勝手が悪いというか、1回構築すれば、検索の条件設定によって半永久的に対応できるようなシステムでなければ欠陥品だと私は思うのです。
ちなみに、工数といいますか、今回どのぐらいの人数がどのぐらいの日数をかけてこのシステムを構築したのか、委託の内容を伺います。
社会福祉課長補佐
委託に係る工数あるいは人手といいますか、そこまでは把握しておりません。あくまでも今回でいえば令和3年度非課税の対象世帯を期限までにリストアップしていただき、対象者宛ての通知に係る封入封緘等、一切を含めての委託を行いました。これは市のシステムではなかなかそこまでの構築ができないために委託したもので、国の事業ということもあり、経費については10分の10の補助となっております。
吉田
先ほどの市政の成果21ページの住民税非課税世帯等臨時特別給付金給付事業の2 委託料です。国からの委託なので10分の10の補助が交付されて、市の負担はないからいいという問題ではないと思うのです。委託先の決定については入札だったのでしょうか、それとも随意契約だったのでしょうか。
社会福祉課長補佐
随意契約です。
吉田
委託先の決定に当たり何を基準にしたのか、そして金額の算出根拠についてお伺いいたします。
社会福祉課長補佐
市の税情報等を扱っている業者でありまして、見積徴収によって委託しました。
吉田
市政の成果24ページ、障害者地域生活支援費、障害者地域生活支援事業、1 相談支援事業の(1)障害者相談支援事業です。委託先が3つありまして、令和2年度と相談件数を比較したら、社会福祉法人名取市社会福祉協議会「ぽこあぽこ」が大きく減り、社会福祉法人ありのまま舎「名取ありのまま舎」が大きく増えて、全体的にバランスが取れてきたというか、件数の開きが小さくなりましたが、これは市で助言などを行ったためでしょうか。
社会福祉課障がい者支援係長
この件数については市でも確認し、相談支援事業所と内容の分析を行っていますが、特段明確な理由はありませんでした。相談の割り振りについても、市で差配してはおりません。
吉田
では、自然現象であり、問題があるとは思いませんが、一方で計画作成件数については、相談件数が大きく減少した社会福祉法人名取市社会福祉協議会は2件しか増えていませんし、社会福祉法人ありのまま舎は、相談件数は増加しましたが、計画作成件数は割合でいうとそこまで増えていません。なぜ相談件数がこれほど変化したのに計画作成件数があまり変化していないのか、分析は行っているのですか。
社会福祉課障がい者支援係長
1人の相談員が計画を作成できる件数はどうしても30件から40件となります。また、計画を立てる方も対象者のサービスの内容や状況によって濃淡がありまして、各法人の計画を作成できるスタッフの数には変更はありませんので、計画作成件数については例年と大きな差が出ていない状況と捉えております。
吉田
市政の成果24ページの障害者地域生活支援費の障害者地域生活支援事業、1 相談支援事業の(2)計画相談・障害児相談支援事業でお伺いいたします。委託先が3事業所ですが、3事業所とも令和3年度は年間通して事業を行えたのでしょうか。
社会福祉課障がい者支援係長
委員お見込みのとおり、1年間に3事業所で計画を作成した件数となっております。
吉田
市政の成果30ページ、老人福祉総務費、高齢者福祉事務の1 老人クラブ活動等助成事業、単位老人クラブ助成金です。毎年度団体数が減っていますが、今回減となった2団体についてお伺いいたします。
介護長寿課長寿健康係長
市政の成果に記載している団体数については、あくまで助成金を交付した団体数となります。2団体の内容としては、1つは小塚原地区のワンダークラブ小塚原が解散し、もう1団体、閖上の上町親和会については、当初は解散していなかったのですが、クラブの事情で令和3年度の助成金の申請は見送るということで、助成の実績として2団体減となりました。
吉田
解散が今の1団体のほかにあったかどうかも含めて、令和3年度内の単位老人クラブの数の推移をお伺いいたします。
介護長寿課長寿健康係長
令和3年度内での動きについては、解散は先ほど申し上げた小塚原地区の1団体です。クラブの事情で助成金を申請しなかった上町親和会については、団体としては解散しましたが、同じ地域内で再度結成して活動していると聞いていますので、最終的な数としては28団体となります。
吉田
市政の成果32ページの在宅老人福祉費、高齢者介護家族支援事業の3 在宅ねたきり老人等紙おむつ支給事業について、令和3年度から支給上限額を設定するという御説明でしたが、よく理解できなかったので、支給上限額の仕組みについてお伺いしたいと思います。
介護長寿課長寿健康係長
在宅ねたきり老人等紙おむつ支給事業については、基本的に介護保険特別会計の任意事業で行っております。現在は第8期ですが、第7期から国で用品支給事業の廃止及び縮小を自治体に対して求めているという経過があり、令和3年度から始まった第8期では、国において用品支給に関して1人当たりの上限額を年間6万円と設定しました。ただ、使う人の体の大きさによっておむつのサイズが異なり、単価が異なるので、年間で積み上げて6万円掛ける12月を超えるケースが出てきます。その超えたケースについて、市政の成果32ページに掲載した内容で一般会計から支出をしているものです。
吉田
介護保険特別会計だと登録者は243名で、そのうち上限を超えた方が115名という計算になるのですね。実際に要した費用が87万何がしですが、そうすると、単純に割り算をするのではなく、一人一人のケースに応じてかかった費用をトータルしたらこの金額に積み上がったと理解してよろしいですか。
介護長寿課長寿健康係長
介護保険特別会計で出している登録者が243名で、在宅老人福祉費でお示ししている登録者数115名については243人の内数です。考え方については委員お見込みのとおりです。
吉田
市政の成果33ページの児童福祉総務費、児童福祉総務事務の2 返還金です。新型コロナの影響で例年よりも多くの返還金が生じているわけですが、項目ごとに全額返還か一部返還か把握していたらお伺いしたいと思います。
こども支援課子育て支援係長
返還金は16件あり、全て令和2年度の見込みを下回ったための返還で、全額返還はありません。
吉田
市政の成果38ページ、児童館・児童遊園費で児童遊園維持管理事務、1 市内3か所の児童遊園の管理について、3か所はどこの児童遊園か、またそれぞれの管理者をお伺いいたします。
こども支援課子育て支援係長
町東児童遊園、本郷児童遊園、閖上チビッコ丸児童遊園の3か所で、これらの管理は本市が行っています。例年、遊具等を点検し、その結果に基づいて修繕や交換を行っているほか、日常的な管理の一部を町内会へお願いしており、必要に応じて謝礼等を支払っております。
吉田
そうすると、町内会への謝礼が児童遊園管理謝礼で、当初予算で3か所分として4万円の計上ですが、令和2年度は4か所だったので1か所減っているので、それはどこで管理するのか。そして、施設数は減っているのに費用は令和2年度に比べて増えていますが、これは単純に修理が必要な遊具等が多くなったことが要因と理解してよろしいのでしょうか。
こども支援課子育て支援係長
令和2年度の4か所から1か所減って、3か所の管理を行いました。令和3年度については、町東児童遊園において滑り台の交換修繕やドーム型の遊具の基礎の改修を行っており、令和2年度を上回る金額となっています。
吉田
市政の成果40ページ、家庭児童福祉費の家庭児童相談事業で1 児童相談の(5)処理件数で、児童相談所への送致が19件とあり、令和2年度と比較して72件減少しています。1年間でこれほど大きく減るとは考えにくいのですが、要件が変わったのか、減少の理由をどう捉えているのかお伺いします。
こども支援課家庭児童係長
令和2年度の児童相談所への送致件数は91件で、全て療育手帳の送致分になります。今までは家庭児童相談室で申請受付した療育手帳を全て判定のために児童相談所へ送致していましたが、令和3年4月から障害関係の窓口を社会福祉課へ移管した関係で、全て送致関係が減りました。残った19件のうち17件が療育手帳の送致分ですが、これは、療育手帳は交付に3か月ぐらいかかるので、令和3年3月までに受付した分が残った形で、令和4年度にはゼロになる予定です。
吉田
19件のうち17件が療育手帳ということで、残りの2件はどのような理由でしょうか。
こども支援課家庭児童係長
2件については、一時保護ということで児童相談所へ送致した件数です。
吉田
市政の成果55ページの災害救助費、災害援護事務の1 報償費の災害義援金配分委員会委員謝礼で、会議の開催実績についてお伺いいたします。
社会福祉課生活再建支援係長
災害義援金配分委員会については、令和3年6月29日に監事2名が出席して監査を1回、12月21日に委員3名、監事2名が出席して配分委員会を1回開催しています。
吉田
災害義援金の配分について決定する委員会だと思いますが、令和3年度も災害義援金が本市に寄せられて配分したのでしょうか。たしか災害義援金の受付は終了したのではないかと思いますが、その確認と、額を捉えていたらお伺いします。
社会福祉課生活再建支援係長
本市の災害義援金については、令和3年3月31日に受付を終了しております。令和3年度においては、これまで本市に寄せられた災害義援金、そのほか日本赤十字社等団体受付分、宮城県受付分が市に配分されましたので、それらについて配分委員会を通して配分を行いました。
最終的な額については、受入れ総額は、本市受付分が6億441万1,655円、日赤等団体受付分と宮城県受付分で63億9,777万6,020円、そして、これまで口座に預け入れていた分に利息が発生しており口座利息で19万6,267円、配分総額として、本市分が6億460万1,576円、日赤等と県分が63億9,773万5,808円、総額で70億233万7,384円の配分結果となっております。
吉田
市政の成果59ページ、感染症・結核予防費の感染症・結核予防事業、3 感染症情報配信アプリ使用料についてです。前々から指摘しているように、導入できるカウント数に対して登録者数の実績は1割を少し超える程度ということですが、登録者数の3,366という数字はダウンロード数なのか、それとも現状でインストールされている端末の数ですか。ダウンロード数であれば、1回ダウンロードして、削除して再度ダウンロードしたら2回分にカウントされるので、現在使用している数のほうが正確だと思うのですが、この登録者数3,366人はどちらでしょうか。
保健センター所長補佐
ダウンロード数ではなく、今使用されている数になります。
吉田
ダウンロードしたアプリをどのように使うかはそれぞれの判断によりますが、アプリを使って効果があった、また役に立ったなど、感想や評価する声が令和3年度中に市に寄せられたかどうか伺いたいと思います。
保健センター所長補佐
具体に市では把握していないところです。
吉田
市政の成果61ページ、一般予防費の新型コロナウイルス感染症対策事業のワクチン接種についてです。次の62ページに令和3年度の実績の表がありますが、2 新型コロナウイルスワクチン個別接種実施状況の(4)小児(5歳〜11歳)接種については、令和4年3月4日から開始され、接種できる期間が1か月程度ありましたが、62ページの表では3回目の接種済がないということで、令和3年度はゼロだったと理解していいのですか。
新型コロナウイルスワクチン接種対策室長
まず、61ページに掲載している令和4年3月4日から始まった5歳から11歳の小児の接種については支払いの時期で捉えており、令和4年3月に実施した分は令和4年4月の支払い、結局令和3年度ではなく令和4年度の支払いとなるため、数は掲載しておりません。
62ページの接種率の表は、あくまでも接種の実績として令和4年3月31日現在で捉えたもので、5歳から11歳の年齢区分で、1回目が445人、2回目が126人という実績の数値を表しております。
吉田
表の3回目接種済の欄を見てしまったのですね。1回目445人、2回目126人が接種したわけですが、小さいお子さんですから、ワクチンを打っていいものかどうか、親御さんから私も個人的に相談されたことがあります。医者でも学者でもないので何も答えられないのですが、安全性等に関して問合せがあった際、市ではどのように回答してきたのでしょうか。
新型コロナウイルスワクチン接種対策室長
不安を抱えている方からのお問合せ等を何件か受けています。詳しくはやはりかかりつけの小児科の先生に相談してくださいということに最終的にはなるのですが、参考情報として、御案内の際に厚生労働省やワクチンメーカーのファイザー社で出しているようなワクチンの説明書を紹介しているので、それをお読みいただくようお話ししているところです。
吉田
市政の成果66ページ、健康増進費の健康増進事業、5 こころの健康づくり事業で名取市自死対策協議会についてです。令和3年度は1回の開催ということで、内容についてお伺いいたします。
保健センター成人保健係長
名取市自死対策協議会については、地域の関係機関として、警察や消防、それから地域で見守りを行っている民生委員や相談支援専門員などで構成され、本市の自殺者数の現状や自死予防の取組などについて報告し、今後地域でどのように取り組んでいくか協議を行っております。
吉田
大変痛ましいことですが、協議会で報告された令和3年度の自死の現状について、年齢別や男女別に分類していると思うので、その内容と、また、今後の対策の方向性が名取市自死対策協議会で示されていたら併せてお伺いします。
保健センター成人保健係長
本市の自死の現状については、厚生労働省で集計している数字になっております。本市の場合、震災の後、平成25年から3年間、自殺率が非常に高かった時期がありましたが、その後、県や国の平均並みに落ち着いたところではあります。ただ、令和2年になり、県や国も同様ですが、新型コロナの影響があるのか、少し上がってきている状況です。
今後の自死対策については、自死に至るまでには様々な問題があって最終的に自死を選んでしまうということから、やはりその前に、例えばいじめや介護問題など、悩みに対して一つ一つ丁寧に支援を行うことが大事だという考えで、まずは関係機関や市で連携や協力の体制整備を図り、さらに専門相談として専門職の相談の機会を設けたり、啓発普及の取組としてゲートキーパーの研修などを行っています。
吉田
市政の成果68ページの保健センター運営費、保健センター管理事務についてです。事前説明では電話による相談が大幅増とあり、コロナ禍で電話での相談が増えたのだと思います。いろいろな相談があると思いますが、新型コロナウイルスワクチンを打って、会場ではさほどでもなかったが、家に帰ってから非常に具合が悪くなってどうしたらいいかなど、新型コロナウイルスワクチンに関する相談件数を捉えていればお伺いしたいと思います。
新型コロナウイルスワクチン接種対策室長
新型コロナウイルスワクチン接種後の相談については、窓口にいらっしゃる方もいますし、電話で例えば頭痛が治らない、熱が続いている、腫れが引かないなど、軽度なものを含めて結構な件数のお問合せ、相談があります。電話は本当に頻繁に来ますので総数は把握していませんが、その中で、例えば予防接種の健康被害まで話が及ぶような相談は30件程度と捉えています。
吉田
では、かなり副反応が重かった方が30件程度となるのでしょうか。数を捉えていないということですが、令和4年9月20日の本会議の総括質疑で、新型コロナウイルスワクチン接種後、会場で具合が悪くなったケースについて答弁がありましたし、自宅に帰って少し時間を置いてから症状が出た方もいます。ほとんどの方はその後体調不良は解消したと思うのですが、それらについてしっかり記録として残しておくという判断は検討の段階でなかったのでしょうか。ワクチンを打ったら、後は本当に重症の人数だけ捉えればいいということではなく、やはり後々のために、接種した中でどのぐらいの割合で具合が悪くなったのか、残しておくのは非常に大事だと思いますが、そのような検討は全くなかったのでしょうか。
新型コロナウイルスワクチン接種対策室長
先ほど申し上げたとおり件数として捉えておりません。お問合せに対しては、やはりかかりつけの病院、かかりつけがなければ内科や皮膚科を御案内しています。結局そういった御案内がほとんどですので、御本人がおっしゃっている頭痛や腫れなどを件数として捉えるべきという検討には至っていないところです。
吉田
市政の成果81ページの労働諸費、就労支援事業の2 負担金及び補助金でシルバー人材センターについてです。会員増ということですが、令和3年度中のシルバー人材センターに登録している会員数の変化をお伺いしたいと思います。
介護長寿課長寿健康係長
令和2年度末時点が451名で、令和3年度末では430名でした。内容としては男性会員が21名減となっています。
吉田
男性だけが減ったのですか。それでは、430名の男女別の内訳をお伺いいたします。
介護長寿課長寿健康係長
令和3年度末430名の男女の内訳については、男性が288人、女性が142人です。
吉田
市政の成果191ページ、休日夜間急患センター事業、3 受診者状況の(4)感染隔離診療状況について、感染隔離診療とは具体的にどのような対応を行っているのか確認したいと思います。
休日夜間急患センター事務長
休日夜間急患センターの感染隔離診療については、まず入り口を入る前に聞き取りを行い、発熱等感染が疑われる症状がある場合は車の中で待機していただいてそこで診療したり、また、急患センターに、隔離棟といいますか、入り口が別になっている診療室がありますのでそこを使用するなど、一般の方と分けて診療を行っています。
吉田
高熱等で新型コロナが疑われる方がほとんどかと思いますが、令和3年度で内科と小児科を合わせて858人が感染隔離診療となり、123日の開設日数で割れば1日当たり六、七人ぐらい隔離診療を必要としたわけで、現場は物すごく大変だったと思います。そこで、ほかの方との接触をできるだけ防ぐ工夫はなされてきたと思うのですが、ある時間帯に隔離が必要な方が集中したなど、運用上難しさを感じた部分はあったでしょうか。
休日夜間急患センター事務長
全体の受診者数が新型コロナの影響で大分減っていますので、集中して大変だったという話は聞いておりません。
吉田
市政の成果195ページ、介護保険事業の11 任意事業の(1)在宅ねたきり老人等紙おむつ支給事業です。先ほど一般会計の在宅老人福祉費で上限を超えた分について質疑しましたが、これがその土台の部分だと思います。やはり登録者数が令和2年度に比べて減少していますが、新規の登録と登録から外れた人数は捉えているでしょうか。
介護長寿課長寿健康係長
令和3年度中の新規の登録者は32名です。登録者数の減については、施設入所や長期入院など、あるいは転出、死亡のいわゆる自然減が92名でした。それから、第7期介護保険事業計画の期間である平成30年度に制度改正を行い、住民税非課税の本人非課税という要件を設けました。その時点でおむつの支給を受けていた方について経過措置を設けていましたが、令和3年度に入る前の令和3年3月31日で終了したため支給対象から外れた方が27人でした。差引き87人の減で243人の登録となっております。
吉田
新規登録者の32人については、私の感覚としてもっと多くてもおかしくないのではないかと思うのですが、32人の捉え方、考え方があればお聞きしたいと思います。
介護長寿課長寿健康係長
32人が多いか少ないか判断するのは難しいのですが、支給の対象が、住民税非課税世帯に属している65歳以上の方で、要介護4以上、あるいは、要介護3以下で要介護認定等に係る認定調査票の基本調査の項目中、排尿または排便における判定が全介助、一部介助または見守り等であることが条件になっています。要介護3以上では施設を利用している方が多く、在宅の方となるとある程度人数は限られるのではないかと捉えております。
本会議
(議案第86号 令和4年度名取市一般会計補正予算)
吉田
8、9ページ、4款1項3目一般予防費の新型コロナウイルス感染症対策事業についてです。先ほど市長から提案理由の説明の中で、12歳以上の方についてはワクチン接種を2回終えた人を対象としてオミクロン株対応のワクチンを使うことができるという説明がありました。確認をしておきたいのですが、100%の接種率ではないので、まだ1回も接種していない方、あるいは1回しか接種が終わっていない方も恐らくいらっしゃると思います。そういう方が新たにオミクロン株対応のワクチンを打ちたいと希望した場合、その方は打つことはできないということになるのですか。
○○
ワクチンの対象者については国が定めるものになっておりますが、オミクロン株対応のワクチンは3回目以降の方に使うものということで、1、2回目の方については使えないという取扱いになっています。
吉田
国が決めたと言われれば市としてはそうせざるを得ないというのは理解します。本市の執行部に対しては理解をします。ただ、皆さん考えてもらいたいのですが、1回目、2回目のワクチンがもうオミクロンにはほとんど効き目がないのではないかと言われている中で、これから予防したいという方にそれを打ってくださいと、オミクロン対応ワクチンは、2回打ってから、その後さらに打ってくださいというのは、あまりにもこのワクチン本来の趣旨から外れているのではないかと思います。それを市として、はい、そうですねと言って受け入れていいのですか。非常に疑問に思うのですが、市長、どのようにお考えでしょうか。
市長
国の決定に基づいて事務を進めるのが市の基本的な立場です。議員がおっしゃっている中身については私も共感する部分がありますが、事務として、ではそれをやらないのかとか、逆に国の基準を超えて進めていくのかということは、また別の問題だと思っております。
吉田
8、9ページ、4款1項3目一般予防費について、先ほどの新型コロナワクチン接種の続きですが、12歳以上で従来型の接種を2回終えた方が対象ということで、仮に、今まで11歳だったお子さんが、この予算の成立とほぼ日を同じくして12歳になったとします。11歳までは子供だからお父さん、お母さんも打たせたくないが、12歳になったから改めて1回目を打とうとなったとき、そのお子さんに対してもオミクロン株対応のワクチンは打てないということですか。
新型コロナウイルスワクチン接種対策室長
オミクロン株対応ワクチンについては、3回目以降の接種に使うということで薬事承認がなされておりますので、何歳であっても1回目、2回目の方には使えないものとなっております。
吉田
薬事承認ということであれば仕方がないのかもしれませんが、令和3年度の市政の成果を見ても、5歳から11歳は期間が短かったので非常に接種率が低いです。同じ期間ではないので比べることはできませんが、12歳から19歳が1回目、2回目で78%、80%近くになっています。やはりそこの11歳と12歳の間に、大きな壁というか、打つか打たないかの判断の分かれ目があるように見受けられるのです。オミクロン株対応のワクチンが入ってくるのですから、打ってくださいともしお願いされたら打ってあげてもいいのではありませんか。それは駄目なのですか。何のための薬事承認か分かりません。
新型コロナウイルスワクチン接種対策室長
あくまでも薬事承認に基づいた予防接種しかできませんので、希望する方はもちろん出てくるかとは思いますが、今のところはあくまでも3回目以降ということになっております。もしかすると、今後、1回目、2回目も薬事承認がなされれば、その時点から打つことが可能になるかもしれませんが、あくまでも現時点では3回目以降で12歳以上の方が対象です。